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平成24年7月(2012July)

リレーエッセー
とよなか ゆめ・まち・ひと

自然とともに
廣瀬 俊朗
◎ラグビー選手
1981年生まれ。第十四中学校卒。高校時代に高校日本代表に選出。慶應義塾大学を経て東芝ブレイブルーパスへ。今年、5年ぶりの日本代表と主将を任され、チームをけん引。運動量豊富なプレーが持ち味で、周囲からの信頼もあつい。
3歳の時に吹田から引っ越してきて、大学生になるまで豊中で過ごしました。今、振り返ると、豊中の一番の印象は緑が多いこと。そして時間がゆっくり流れていることでした。
私の実家は、北大阪急行の千里中央駅から歩いて15分ほどの千里ニュータウンにありました。家の裏には、豊島高校と島熊山があり、特に島熊山は豊中不動尊の近くに祖父母が住んでいたので、たくさんの思い出があります。正月に親戚の子どもたちと凧揚げをしたり、小学校の友達と葉っぱやダンボールなどで秘密基地を作って遊んだりもしました。自分たちだけの世界がそこに存在していて、親に内緒にしているという感覚に胸が高鳴り、とても楽しかったものです。小・中学校の通学でも毎日ボールを蹴ったり、道無き道をちょっと探検してみたりと、ここにも自分たちだけの空間がありました。
そんな幼少時代を過ごした私は、自然の中で自ら楽しみを見つけ、何か工夫するすべを学んでいた様に思えます。その時に築かれた基盤は、現在ラグビーをプレーする上でも役に立っています。厳しい試合でも諦めることなく打開する策を見出し、トレーニングでも与えられたメニューの中で、一つ違った工夫が出来ています。また、疲れた時には、緑が多いところでゆっくりと、自然の中に身を置くようにして、体をリセットしています。
普段は休みも少なく、なかなか帰省できない状況ですが、今年の3月に、ようやく休みとなりました。実家に帰るチャンスと思っていたら、うれしいことに日本代表メンバーに5年ぶりに選ばれ、すぐに合宿も始まり、また機会を逃してしまいました。
次に帰る時には、もうすぐ1歳になる子どもと妻と一緒に、久々に豊中でゆっくりとした時間を過ごし、2人を島熊山に連れて行きたいと思っています。

▼奇数月は「リレーエッセー」、偶数月は「豊中市宝」を掲載しています