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待兼山 名のおこり<悲恋>

ページ番号:722933600

更新日:2014年4月7日

「待兼山 名のおこり<悲恋>」の絵
絵 … 法西朋子

お話

むかしむかし

 玉坂の里の東に、名もない山があったんだと。
その山に都をのがれて、世をはかなんだ若者(わかもの)が、隠(かく)れ住んでいたそうな。

 ある時、その若者が、麓(ふもと)の里にこっそり下りてきて、そこで一人の娘(むすめ)を見かけ、すっかり心を奪(うば)われてしもうた。

 若者は山に帰ってからも、娘のことをどうしても忘(わす)れることができず、娘に会いたい思いは、日に日に募(つの)るばかりだった。そこでとうとう、若者は山を下りて、娘をたずね歩き、やっと娘に会うことができたんだと。娘は若者の話を聞くうちに心をひかれ、若者のことがすっかり好きになってしもうた。

 それからというもの二人は毎日のように、逢瀬(おうせ)を楽しんでいたんだと。ところがある日のこと、娘がいくら待っても若者が来ない。娘は心配で、山の麓までいき待ったが、若者はとうとう来なかったんだと。幾日(いくにち)も、幾日も若者を待ち続ける娘の姿(すがた)が哀(あわ)れだった。娘は悲しみにくれて、「待ちくれて、うつつに見えし、おもかげの、夢もつれなき、山風の音」の一首をよんで山の上ってしもうた。

 娘が若者の来るのを毎日待っていたことから、この山を待兼山というようになったそうな。

 その後、二人の姿を里で見た者はだれもおらん。噂(うわさ)によると、世をはかなんで麓の川に、身を沈(しず)めたと言う人もいるそうな。

語り(mp3データ)

語り手 … 柴藤愛子
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