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こら狐 日ごろの恩をわすれたか

ページ番号:979737034

更新日:2014年4月7日

「こら狐 日ごろの恩をわすれたか」の絵
絵 … 大沼きょう子

お話

むかしむかし

 わしらの熊野田村(くまのだむら)では、たけのこがよくとれての、一回に三百貫(かん)もとれたことがあったのをおぼえとる。

 広い竹やぶには狐(きつね)が住んどってな、狐穴があいとった。

 たけのこ掘(ほ)りの日ィは、朝はよからべんと持って出かけてな、べんとたべるといつもすこおし残して、それを竹の皮に包んで、その狐の穴の前においてやった。

 ところがある日、竹やぶにいってみると、肥料(ひりょう)に入れておいたホシカ(*)や豆カスが掘りちらかしてあって、狐の足あとがそこらじゅうに点々と残(のこ)っとった。

 これまで竹やぶの中では狐にえんりょしてたばこはすわんかったのやが、この時はあきれて、思わず一服(いっぷく)つけたんや。ところがどうしたことか何度火をつけても消えてしまう。

 狐はたばこの火がきらいでな、神通力(じんつうりき)がきかんようになるから、こんなことをしよるのやな。

 わしは腹(はら)たてて大きな声でどなったんや。

 「こら!けつね、おまえは日ごろの恩(おん)をわすれたか。こんなわるさしてもうかんべんならぬ」

 そら竹やぶ中ひびいたやろ。

 狐でも人間のいうことはわかったんやな。それからは肥料を掘りちらかすようないたずらはぴたりとやんで、不思議(ふしぎ)なことも二度とおこらんかったわい。

 うそやないで。

(*)江戸時代から使われた乾燥肥料(かんそうひりょう)で、イワシなどを干したもの

語り(mp3データ)

語り手 … 柴藤愛子
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