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東庵先生の奇行(1)

ページ番号:116172068

更新日:2014年4月7日

「東庵先生の奇行(1)」の絵
絵 … 橋本憲治

お話

むかしむかし

 麻田(あさだ)の青木のとのさまに仕(つか)える園井東庵(そのいとうあん)というお医者がおっての。

 いや、これからこの東庵先生のはなしをしてみよう。

 こんなことがあった。

 麻田のとのさまがあるとき東庵先生をお呼びになった。先生、ふだんお呼びのないときは、薬も買えんような貧(まず)しい人ばかりを、金もとらずに診(み)てやっておったんじゃ。

 「これ東庵、ちとお前の着物は垢(あか)じみて汚れておるぞ。着物が買えぬような給金(きゅうきん)しか、わしが払(はろ)うておらぬようではないか」と

 とのさまが先生に小言をいうと、先生は笑(わろ)うてこういった。

 「とのさまのせいではありませぬ。わたしが四角ばった格好(かっこう)がきらいなので」

 とのさまも東庵先生が好きじゃったから

 「そうか、まあ、しかしせめてこれなと持って帰れ」

 無理矢理(むりやり)新しい着物を先生に持たせた。

 帰り道、貧しい老人が寒さにふるえておるのを見た先生、

 「寒かろう」と

 その新しい着物を老人にやってしもた。

 あくる日そこを先生が通ると役人が老人をたたいておる。

 「これこれ、どうしたのじゃ」

 「とのさまの着物を盗(ぬす)んだふといやつをこらしめております。これここに麻田の紋(もん)が」

 「いやいやこれは悪いことをしてしもた」

 先生、さっさと道ばたで自分の着物をぬいで、老人のものととりかえていったそうな。

語り(mp3データ)

語り手 … 豊中おはなしの会
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