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虎石谷

ページ番号:524867134

更新日:2014年4月8日

「虎石谷」の絵
絵 … 橋本憲治

お話

むかしむかし

 安部藩(あべはん)のお陣屋(じんや)の代官(だいかん)が千里の小さな谷からあまり大きくはないが少し虎(とら)に似(に)た形の石を持ち帰った。

 「庭石にちょうど良い」

 代官はその虎のような石を庭にすえたのじゃ。ところがその夜

 「ウオー、ウオー」

 とおそろしい吠え声でお陣屋の屋敷(やしき)がビリビリふるえた。

 「何事じゃ」

 家じゅうの者がおこされて、そこらを調べると、どうやらあの石が鳴っておるらしい。ちょうど虎(とら)の鳴き声のように聞こえる。皆(みな)おそろしがったが、代官だけは

 「武家(ぶけ)の庭石にふさわしい、勇(いさ)ましい石ではないか」

 と喜んだ。

 それから幾日(いくにち)かたった夜、代官は夢(ゆめ)を見て

 「ハヤクカエシナサイ」

 「うーむ」

 何やらうなされておった。

 「ハヤクモトノトコロニ」

 「うーむ」

 どうやら、夢のなかに不思議(ふしぎ)な姿(すがた)の人があらわれ、石をもとの場所にかえすよう頼んでおるようじゃ。これには代官も気味悪うなってな、石をもとの谷にかえしたそうな。

 そこらは千里の丘で、九十九谷(つくもだに)といわれるほど谷が多く、鬼(おに)が谷、地獄谷(じごくだに)、行者谷(ぎょうじゃだに)などがあった。ひとびとはこのことからその石をとら石と、その石のある谷を虎石谷(とらいしだに)とよんだのじゃ。

語り(mp3データ)

語り手 … 豊中おはなしの会
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