会議の議事概要
内容 |
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会議名 |
平成30年度第3回豊中市障害者差別解消支援地域協議会代表者会議 |
日時 |
平成31年1月31日(木)13時00分〜14時45分 |
場所 |
豊中市役所 第二庁舎3階大会議室 東・中 |
出席者 |
委員 25名(障害者団体、家族会、福祉及び介護、アドバイザー、市職員) 事務局 6名 |
欠席者 |
2名(福祉及び介護、教育) |
議案 |
会長挨拶 前回の振り返り 地域協議会主催の事業者向け研修の開催 事例共有(平成30年8月〜12月分) 来年度の取組み その他 |
参考資料 |
(事前配布資料) 次第 代表者会議委員名簿 資料1前回の代表者会議での議論 資料2事業者等民間団体を対象とする障害者差別に関する理解促進研修 企画 資料3合理的配慮の要望または障害者差別の相談 報告書式(様式2) 資料4平成31年度(2019年度)豊中市障害者差別解消支援地域協議会スケジュール(案) 委員提供資料 (当日資料) 座席表 会議の議事概要 平成30年第2回のもの 資料1−1〜4次回会議に向けた事前配布、次回再配布予定 資料2−1〜3次回会議に向けた事前配布、次回再配布予定 |
会議内容 |
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1.会長挨拶・進行の説明等 会長による挨拶。 事務局より委員の出欠状況について報告、資料の確認、本日の進行の説明。 2.前回の振り返り (事務局より説明) 資料1「前回の代表者会議での議論」に沿って前回の会議内容の振り返り。 代表者会議開催回数は、事例共有を細かく行うために足りているか。 【会議後の事務局の見解】 今までの会議では、事例共有の時間が全くないわけでもないが、消化不良に終わっている。開催回数増加や部会が必要かは、次の試みを経た上で検討する。 ・大阪府における事例共有の進め方を参考にする。 ・事例資料の掲載項目は代表者会議での議論を踏まえたものなので、情報が足りなければ、まずは代表者会議の際に質問により補ってほしい。足りない情報項目が具体的に明らかになれば、事例資料を改善していくことができる。 ・代表者会議では、会長から各委員に資料内容について不明点がないか質問し、不明点を明らかにしたうえで、検討を行う。 【大阪府における事例検証の進め方】 ・メンバー 大阪府障がい者差別解消協議会委員から案件に応じ5人に依頼 議長は、同会会長(学識経験者) 障害者団体代表の委員を、少なくとも1名入れる 親会議には概要を報告 ・開催回数 平成28〜29年度(2016〜2017年度)は年8回 ・1回の開催時間 2時間 ・1回で取り扱う事案数 平成29年度(2017年度)は2〜3事案 平成29年度(2017年度)は合計11事案(年間新規事案件数163中) 広域支援相談員が判断に悩んだものをピックアップ 終結したものがほとんどだが、現在進行形のものを検証したこともある 居住支援について自立支援協議会で不動産業者と検討しているが、最終家主の意識の話 になり先に進まない。差別解消支援地域協議会で一緒に前に進めることができるか。 【会議後の事務局の見解】 本市においては、居住支援に係る不動産業者を巻き込んだ体制づくりは居住支援協議会や自立支援協議会の部会、家主を含む市民への啓発は啓発活動委員会、個別相談事例の対応は相談窓口、相談窓口間の連携が必要な場合の調整や相談窓口の対応力向上は地域協議会が行っている。 各組織に重複して委員となっている人が多いため、有機的連携は可能と考えている。 相談に当事者も関わらせてほしい。当事者と同じ障害種別の人から伝えられると相手方 の見え方が変わってくる。 【会議後の事務局の見解】 大阪府における事例共有の進め方を参考にする。 代表者会議に入らない構成機関への意識調査結果に対する意見 ・豊中市のホームページにおける視覚障害者への配慮の仕組みを機能させるため、各部局のホームページ作成担当者の理解と実践を確実にする方策 ・市の施設指定管理者が各障害について理解を深められるよう、研修をきめ細やかに行ってほしい。外見からは分かりにくく、かつ、困りごとを周囲に自ら伝えにくい知的障害、発達障害、精神障害について取り上げてほしい。など 豊中市障害者差別解消支援地域協議会の構成は、行政機関の参加が多く、行政が行う差 別的事象について議論できるが、民間事業者が少ないため議論しても直接伝わらない。 【会議後の事務局の見解】 今後の参考にする。 (会長) ただ今の説明に関して、何か質問等はあるか。 (委員) 補足する。1に関して、大阪府は5人の委員で部会をつくり事例検証を行っていると うことを紹介してもらったが、5人以外でもこの協議会の委員であれば誰でも視察とい う名目で傍聴できるそうである。我々も参加しようと思えば、大阪府の場合はあるとい うことを付け加える。 (委員) 前回の振り返りのところで、議事録が配られていると思うが、例えばホームページ公 表用の3ページ。構成機関での対応状況等調査結果と今後の取り組みについての文で、 「@(丸1)」というのを使っている。これは機種依存文字(環境依存文字)といわれ るもので、避けてもらいたいものである。過去2、3回、この協議会でホームページの ことを議論したが、機種依存文字は文字化けする可能性があるので使って欲しくないと ずっと言っていた。これがこの協議会の議事録で使われているのは問題だと思う。この 何回かの議論はなんだったのかと思うので発言させてもらう。 (会長) 文字化けする字体になっているというご指摘である。 (事務局) パソコンによってかわるという理解でよいか?使わないようにした方が色んな意味で 間違えが生じにくいというご指摘だと思うので、今後、注意したい。 (委員) 機種依存文字というのは、Windows環境の中でプリントアウトされたものだと思 う。Macではギリシャ文字の数字に置きかえられてしまう。一般に多く使われているのはWindowsであるがほかのものでは文字化けが生じる。その点については確認をしてもらいたいと思う。 (委員) 前回の代表者会議の議論の2番、最後の行に各組織に重複して委員となっている人が 多いため有機的連携は可能と考えるという記述があるが、重複した委員がたくさんいる ということは私は良いことではなく悪いことだと考える。その人に何かがあったとき に、これまで考えられてきた議論や内容が失われてしまうことになる。出来る限り委員 は重複させずに委員同士での情報共有を行っていくことがより重要だと思う。 (会長) 様々な委員会の中で委員が重複してきているのは問題だというご指摘だったと思う。 この指摘に関しては、また参考にさせてもらいたい。 3.地域協議会主催の事業者向け研修の開催 (事務局より説明) ・目的:障害者差別解消法の施行後、法の趣旨に基づく取組を一層推進するとともに、障害を理由とする差別の解消に向けた事業者等への理解促進の取組を後押しするため、事業者団体等を対象として、効果的な理解促進に資する研修・講座(出前講座等)を実施するもの。 ・対象:豊中市内の事業者等民間団体 ・主催:豊中市障害者差別解消支援地域協議会(事務局:豊中市障害福祉課) ・位置づけ:平成30年度(2018年度)内閣府事業 ・後援:豊中商工会議所 ・講師(ファシリテーター):NPO法人障害平等研修フォーラム 常瑠里子さん、楠目雅弘さん、安田真之さん、安原美佐子さん ・タイトル:オリパラ・万博開催に備えて 国際的スタンダードな障害理解を身に着けてお客様サービスに生かそう! ・内容:障害のある人がファシリテーターとなり、イラストやビデオなどを用いて受講者と対話を進めながら、社会モデルの視点を伝え、具体的な解決行動を考えるもの。 ・日時:平成31年(2019年)2月19日火曜日 14時から16時30分まで(受付13時30分から) ・場所:豊中商工会議所4階 大会議室 ・定員:30人 ・広報:市及び商工会議所ホームページ等掲載、市広報誌2月号掲載、ちらし配布 リリースペーパーをマスコミに提供 ・役割分担 内閣府 講師派遣 豊中商工会議所 会員への広報 豊中市 その他の事務と経費を負担 (会長) ただ今の説明に対してご質問等はあるか。 (委員) タイトルの「国際的スタンダードな障害理解」というのは、どういう見地に基づいて か。今、会議に参加している時点では、あくまでも豊中市の中での議論はされていると思うが、いきなりオリンピック、パラリンピックといった国際的スタンダードな障害の理解を説明しきるのは難しい、そもそも無理ではないか。細かいことになるが、身に着けての着けてはこの字ではない。また「お客様サービスに生かそう」は「活かす」だと思う。タイトルが大きすぎて実際の内容に付随していないのではないかという心配をしている。 (事務局) タイトルの漢字の使い方については、申し訳ないが、これで配っているので、このま まいきたいと考えている。なぜ「国際的スタンダードな障害理解」としたかというと、一番心を砕いたのは事業者の方にこのような硬い内容のものに来ていただく工夫である。メールでも委員の皆さまにお知恵を頂けないか伺った。商工会議所でも売上に直結するようなものでなければ会員の受講が少ないとお聞きした。そのため、これから行われるオリンピック、パラリンピック、万博といった言葉で商機があり、また高齢社会で様々なお客様がいる社会情勢など含めこのようなキャッチコピーにさせて貰っている。講師とはこのタイトルでいくことは了承済み。障害平等研修はイギリスで開発され欧米で成功して広まっている研修であるということもあり、そういう意味では国際スタンダードとさせていただいても問題ないのではないかと考えている。 (委員) 委員が言われた点は良くわかる。ここでの議論はローカルな話しかしていないの にも関わらず、いきなり国際的と言われて、私たちが主催者となるというのはギャップを感じるというのはとてもよくわかる。逆に言うとここでの議論をもう少しレベルアップしなければならないと思う。かなりレベルが低い段階で止まってしまっている。この障害平等研修というのは、イギリスで開発され欧米で多少広まって、久野氏がイギリスで方法を勉強し本を書かれて、東南アジアでなされたあとやっと日本でやり始めたのが2005年である。大阪にはファシリテーターは居るがかなり少ない。本来は自分たちがやらないといけないが東京のファシリテーターを呼ばないといけないのは問題だと思う。そこでだが、ファシリテーター養成講座を誘致するというのは考えていないかということが1点。この主催者が我々の協議会ということは2月19日については代表者会議委員が傍聴または参加が出来ないか。出来ない理由があれば聞きたい。 (事務局) 1点目のDETのファシリテーター養成講座を誘致しないかという質問に関しては今 後の検討としたい。研修への代業者会議委員の参加であるが、まずは事業者の方が素朴な意見を言いやすいように、当事者の方がいらっしゃると言いにくい聞きにくいことになってしまいかねないため、残念であるが、ここは事業者のみとさせていただきたいと考えている。今のところ4事業者しか応募がなく、ぜひ増やしたいと思っているところである。今後、校区の代表者会でもチラシをまきたいと考えている。 (委員) 矛盾がある。ここに書かれている講師は当事者である。当事者だから言いにくいとい うのはおかしいと思わないか。この研修はとてもいいものである。私も研修を受けて本も読んでいる。だからこそ我々も傍聴だけでもすべきかと思っている。今の説明では矛盾がないか。 (事務局) 当事者が講師としてその場にいるのと、当事者にまわりから見られているというので は参加者の感じ方が違うと事務局は考えているが、そこは1つ他の委員からもご意見いただけたらと思う。 (会長) 他の委員からも意見を伺いたいがどうか。 (委員) この内容というよりも、事業者というのはどういうところが対象か。校区福祉委員会 の会長にするのか、福祉関係の事業者にするのか、一般の会社にするのか。30人くらいで1回やってこれで良いというものではない。ファシリテーターの養成講座は短時間で出来る問題ではないが、ファシリテーターを養成していって、その人たちが一般の人に対して研修をすれば広がっていくと思う。30人だけを絞って1年間で1回やってこれで目的が達成されるというのはどういうことか理解できない。ファシリテーターを養成してその人達が進めて行くのであれば、意味もあると思う。国が事業をするからやるのか。意味がわからないため教えて欲しい。 (委員) いろんな形でいろんな事業者にアピールしてもらえるのは有難い。お店もいろんなお 客さんが来られたらメリットになると思う。商工会議所も民間の事業所に広めていっていただけるというステップになると思う。良いか悪いか議論はいろいろあると思うが今までされていなかったことが行われるということは1つのステップになる。はっきり言って自営の方が一番出にくい時間帯ではある。どれくらい商工会議所と地域の方とコラボして参加していただけるか。民間事業者のどのような対応をすればいいかわからない人にこういった機会で知ってもらえる1つのチャンスだと思う。あとは豊中市と社会福祉協議会が手を携えて町の事業者へどういうアプローチをしていただけるかが課題だと思う。 (委員) 今回の研修、内閣府から話が来て、内容も当事者から学ぶというもので、あまり接点 がない人にもスムーズに入って来やすいと考えた。大きな課題でテーマ設定されたときに参加しやすい層も一定あり、お店をしておられる人がこれから万博開催も決まりいろんな国からいろんな方が来られるなかで広い視点でこういうのを打ってはどうかと思った。この研修だけではなくて養成をしていこうといった話はまさにこの協議会での議論だと思う。私が言いたいのは、この協議会の中でいろんな意見が出ない。それぞれ一人一人がいろんな感覚で思いを持っていると思うが、それを発言することで、その考え方が間違っていると思われたり、そのレベルかと思われたり、その壁をすごく感じる。確かに発言しにくい。今回、この研修はいい内容だと思うので事務局が言うことに関して良いか悪いかではなくて、この中で今後どうしていくかの議論をしてもらえればと思う。 (委員) 委員の言葉を受けて、DET研修は本当に良い研修だと思う。ただしDET研修と いうのは2日がかりの研修だが、そのうちの前半の部分しかこの時は出来ないため中途半端であるということはある。それも含め障害者理解を増やしていくには、地元でファシリテーターを育てて同じ人で繰り返しやることで定着率、理解率をあげる。だからこそ個々の委員の中で理解を増やすために見ていただきたい。さらにいうと社会モデルに根ざした研修のため、お店の方には直結する内容だったりするので、そういう意味でも実践的だと思う。豊中で性根を据えて広げて行きたいと思っているので、傍聴の話とファシリテーターの話をした。提案的な意味合いだったが批判ととられたなら訂正したい。 (会長) 将来的にはファシリテーターの養成など今後見据える中でまずは最初のステップとし て今回はこういう形で進めていきたいと思っているためご了承いただきたい。傍聴の件については事務局何かあるか。 (委員) ここの委員が傍聴できるかということは決めておかないといけないと思う。目的、対 象をしっかり理解しているのであれば、まず30名きっちり広めて参加をいただく。場所等、配置もあり、これだけの人数が入ると大変なので事務局で研修がスムーズにいくことを前提に検討させていただく。講師という立場と一般の参加者とは違うのでそういったことも含めて検討させていただきたい。 4.事例共有 (事務局より説明) 事例共有1 相談内容 スポーツクラブに対し、視覚障害者が利用できるよう、合理的配慮を行うように指導等をしてほしい。 市の対応 ・本人がスポーツクラブを利用する様子を見学。 ・本人に対し「本人は現にヘルパーの利用を相手方に認められ、利用ができている。本人がヘルパーの利用なしに利用するには、相手方に現体制以上の人員配置、すなわち環境整備を求めることになり、市はそこまでは指導できない。」と説明。 事例共有2 相談内容 ・近所の大手量販店の通路に商品が置かれるようになり、車いすで買い物がしづらくなった。 ・何度か店員に改善してほしい旨を店長に伝えてほしいとお願いしたが、反応がない。 ・車いす利用者だけではなく、ベビーバギーや手押し車を押す親や高齢者もお困りと思う。 ・市から店に改善するよう伝えてほしい。 市の対応 現場検証後、相手方に電話し、相談者の要望、市の現場検証結果と考えを伝えた。 相手方の反応 ・車いすの人からお話が合ったことは店員から聞き、通路への陳列を減らした。気になる場所があれば具体的に指摘をしてほしい。さらなる改善を検討する。 ・店内通路交差点のコロつきカートについては、店員にカートをのけてほしい場合気軽に声をかけてほしい。店員が少ないのはもっともなので、改善していけるよう努力する。 ・店出入り口の駐輪、店内通路交差点につりさげて陳列した商品が体にひっかかりやすいというご意見についても改善していけるよう努力する。 (会長) 2事例を通して何かご意見、ご質問はないか。 (委員) 1件目について、スポーツクラブのみについて書かれているが抜け落ちている点が1点ある。市の同行援護の時間数を増やせばこの問題は解決される。その方向性は一切検討されていない。方法論としてはスポーツクラブのみということではないはずである。視覚障害者の同行援護の時間数が岩盤のように増えていないことは問題だと思っている。 (会長) 他にご意見はないか。同行援護の時間の問題について事務局から何かあるか。 (事務局) 今回ご相談は、あくまでスポーツクラブの働きかけということだけだったためそれで対応させて頂いている。補足すると、大阪府にはスポーツクラブの事例で介護者も入会するように言われた相談があったそうである。本件の場合は、入会の時に別料金の話もあったが、本人がスポーツクラブと話をされて今のような状況に至ったと聞いている。 (委員) 問題を解決する方法としては多様な方策を考えるべきではないか。どうすれば本人にとって一番やりやすい状況をつくれるかを考えなければいけない。制度上での差別的な意味合いもあると思う。本人はそういう視点がなかったかもしれないが、市の同行援護については行政としてどうかと思う。我々協議会のメンバーとしてはその点も含めて考えるべきだと思うがどうか。 (委員) 制度としてある中で悩ましい問題がある。ただ解決の方法にいろんな考え方があることを否定するわけではない。 (委員) 今の発言を受けて、この結果というのは、私がもし大阪府の5人に入っていたら、これでは不十分だと思うので、その点だけは強調させていただきたいと思う。 (会長) 多角的な視点で検討する必要があるという点については真摯に受けとめていきたいと思う。続いて3件目、4件目について委員より報告して頂く。 (委員より報告) 事例共有3 報告事例 バスターミナル内の障害者用車両スペースについて ・その場所を明示する看板が外れて地面に落ちていた。 ・その場所が健常者のショートカット用に使用されていた。 報告委員の対応 駅長に状況を説明し合理的配慮を要望した。 駅長の反応 ・当該物件は市の管理。状況を駅長から市に伝える。 ・駅としても管理に最大限の努力をする。 報告委員の感想 扉の通り抜けはおろか、看板が落ちている事を管理外とはいえ把握できていない現状が問題であると感じた。看板や扉を無下に扱われていること自体が合理的配慮の欠落であると思う。障害者のためのスペースを恒久的に維持し続けることも合理的配慮のひとつの「あり方」なのではないかと感じた。 事例共有4 報告事例 報告委員が代表をつとめる会の会員から次の苦情を聞いた。 ・私は一家の主であり父であるのに、日常的に「〇〇さんのご主人」と呼ばれる。〇〇さんと個別に呼んでほしい。 ・相手が差別的な意識がなくとも、自分に障害があることで敏感に反応してしまう。 報告委員の対応 ・奥様と先に知り合いであったことからそう呼んだと説明した。 ・以後は是正する旨を伝えた。 報告委員の感想 ・こちらの意思とは無関係に当事者が不快に感じることもある典型例だと感じ猛省した。 ・障害に対する悪意の有無ではなく先行した配慮を持てるかの有無がとても重要なんだと感じた。 (会長) この2例に関して何かお気づきの点、ご意見等はないか。 (委員) 1例目について、10年近く前から私が取り組んでいて、どこにあるか障害者が知らないことは問題だと道路建設課とやりとりしていた。門をつけたのも私が交渉したが、それを委員がここまで問題意識を持って取り組んでいただけていると思っていなかった。敬意を表する。2例目について、これはジェンダー問題といわれるものである。今どき、主人、奥さんという言い方は問題で、連れ合いと言うくらいが普通で、名字で呼ぶのが当たり前になっていた人間としては、改めて身の引き締まる思いである。 (会長) 他に何かご意見ないか。5件目、6件目の事例について事務局から報告してもらう。 (事務局より説明) 事例共有5 相談内容 ・車いすに乗り、複数の行き先を持つ路線バスが停留するバス停で、10人ぐらいの乗客の先頭でバスを待っていた。 ・他の乗客が乗り終えてから運転手が介助を手伝ってくれるのを待ったが、運転手はバスに乗るかどうかを問わないまま扉を閉め発進した。 ・望ましい対応を相手方に伝えてほしい。 市の対応 バス会社に電話し、本人の話と意向を伝え、事情を聴いた。 相手方の反応 ・運転手が他方面のバスに乗る乗客と決めつけてしまった可能性がある。今後はこのようなことが起きないよう、バス停におられる乗客への車外アナウンスでの確認を行うよう運転手研修時に周知する。 ・この対応を市から本人に伝えてほしい。 事例共有6 相談内容 ・バスターミナル駅から発車する路線バスを利用しようとしたが、発車まで数分あるにもかかわらず、運転手から「次のバスに乗車ください」と言われたが、抗議し、乗ることができた。 ・相手方の状況の認識や原因・経過・改善方法を知りたい。相手方の乗務員が受講している当事者を講師とする研修を見学したい。 市の対応 バス会社に電話し、本人の話と意向を伝え、事情を聴いた。 相手方の反応 ・今後、このようなことが起きないよう乗務員研修の際に徹底していく。 ・研修の見学は、開催日時が決まったとき、主催団体に見学の可否を確認してご連絡するということでいかがか。 (委員) 簡単に言うと2例ともわかりやすい乗車拒否の事例である。乗車拒否は非常に多くある事例である。これは合理的配慮ではなく明らかに差別事例である。それを未だに私たちは受け続けている。1970年代車いすの人が電車で乗車拒否され運動を起こした。半世紀経っても何ら違いがないことを共有してもらいたい。 (会長) 時間が押しているため、先に先生方からコメントをいただく。 (アドバイザー) 今回の研修を受けたことはないため中身はわかっていないが、イギリスの障害平等研修は国際基準に近いものではないかと思う。国際基準の勉強をなぜしないといけないかというと、2020年のオリパラの基準というのは高いバリアフリー基準とユニバーサルデザイン基準が適応されている。2025年の大阪万博も、当然障害を持っている方が多く世界から来られるので最低国際基準を頭に置いてもらってユニバーサルデザイン、バリアフリーのレベルを上げる必要がある。1点良い情報があり、USJは直接アメリカの支社となったためアメリカADA基準が適応されるので非常に高い基準が適応される。2025年万博に来られる方はUSJへ行かれる方はかなり多いと予想され、一方で万博が低い基準だと恥ずかしいため大阪万博も基準を合わせていく必要がある。インクルーシブな社会、障害、高齢、児童すべて含めた方を活用できるような仕組みをつくることは大きな課題である。研修に参加されるところが4か所ということで情宣する方法に知恵を絞って貰いたい。いろんな事例が出ているが、最初の事例で視覚障害の方がスポーツジムを利用されており一定慣れて来られたとき、どこまで同行援護を入れるかというのは安全性との関係性でいうと難しい問題だと思う。同行援護の時間数との関係は出てくると思うが、障害福祉サービスの支給決定の質量については差別解消法の案件ではないとはっきり言われており、どう両者を折り合っていくか問題になってくると思う。 (アドバイザー) 今おっしゃったように、同行援護の時間については、この協議会は差別解消法に基づいているものなのでここの案件ではないと思う。先ほど、国際的スタンダードな障害理解というお話があって、要するに障害者権利条約に基づいた障害理解であるが、大きな一つの軸としては障害を社会モデルとして考えるが、障害は社会との関係で起き、社会的障壁から起きる。障壁を取り除くためには、社会の側が努力していかなければならないとされている。実際に今日のお話し伺っていたら、その観点からお話しされている。もう1点権利条約で大きく言われていることは、単に人権を保障して平等を保障するだけではなく、障害のある人の個人の尊厳を尊重することが重要だということである。今回事例でもあったような、対象の方の呼び方を○○のご主人様ではなくて名字で呼ぶようにといったことは、まさに個人の尊厳を尊重することに繋がる。そういう意味では国際的スタンダードな障害理解がここではなされていると思った。決して、卑下することはないと思う。 (会長) 続きの案件。来年度の取組みについて。 (事務局) 資料4のスケジュールは骨組みのみの提示となっており、今年度と同様に5月、7月、2月の3回代表者会議をもち事例共有を行っていくというもの。この案について、肉付けでどのような取り組みをしていくかをご意見いただきたい。 (会長) 来年度の取組みについて、大枠での提示ということで何かご意見、ご提案願いたい。 (委員) 今月の広報に今回の傍聴が掲載されなかった。ホームページの差別解消支援地域協議会のページには書かれている。広報に載っていないということは、協議会の存在感が落ちてしまう。私たちの協議会をより良いものにするためには広報をしっかりやっていかなければならない。なぜ急いだのか。先ほど協議された研修のことだと思うが、なぜこの研修を我々協議会主催にしなければなかったのか含めて教えて欲しい。 (会長) 他に何かご意見、ご提案はあるか。 (委員) 私も複数の会議に参加しているが、自立支援協議会の会長ということで前回もこの協議会と一緒に協議していかなければならないのではないかと話した。去年、災害がたくさんあった。事業者連絡会があるが、そのうち4つのうちの3つの連絡会で、被災時の対応について勉強会、意見交換をしている。その1の連絡会から報告を受けて、調べると豊中市避難行動要支援者避難支援プランというものがあり、これは避難指示が出る前に避難する支援を要する方をいち早く支援をするというもので、対象は、手帳所持者等と限定的にされているのが合理的配慮という観点からすると配慮がなされていないのではないかと感じた。級で決めるのではなく合理的配慮が出来ないか。他にも課題があり豊中市も簡単にこの会議で決められるものではないと思うが、自立支援協議会で出た案件ということで今後自立支援協議会で検討しなければならないと思っているものを共有という形でお話しした。 (委員) 今回のDET研修を来年度のスケジュールに組み込んでもらいたい。中途半端ではなく、しっかり2日間していきたい。当事者家族はもちろん、市役所の職員にも受けてもらいたい。まずはこの協議会の委員に受けてもらいたい。 (会長) これらの意見について事務局から何かあるか。 (事務局) 研修の件については検討させていただきたい。委員のご意見については資料1にお戻りいただきたいが、差別解消支援地域協議会はあくまで相談窓口間の連携が必要な場合の調整や相談窓口の対応力向上を行っていく協議会であり障害のある人の合理的配慮についてなんでもするというわけではない。市としては災害時の体制づくりについては自立支援協議会や事業者連絡会とともに考えていきたい。 (会長) 委員よろしいか?いただいた意見を踏まえてスケジュールを検討していきたい。 (以上) |