【1ページ】 安全で豊かなくらしのための消費生活情報紙 とよなか くらしの情報  No.339 令和5年(2023年)10月 ☆くらしの相談室  全国の消費生活センターには、賃貸住宅退去時の原状回復に関する相談が寄せら れていてます。豊中市でも令和3年度(2021年度)は38件、令和4年度(2022年 度)は50件、令和5年度(2023年度)7月31日時点ですでに72件の相談があ り、年々増加しています。 ●事例@  6年間居住した、2LDKで家賃10万円、敷金礼金不要の賃貸アパートを退去 した。退去時に管理会社と立会いをした際、畳にベッドの足の跡が4か所付いてお り、畳の表替え費用を請求すると言われたが、それ以外は特に指摘はなかった。と ころが、請求書が届き確認すると畳の表替え、壁・天井のクロスの張替え、ハウス クリーニング費用合計18万円を請求された。契約書にハウスクリーニング費用に ついての記載はなかった。請求に納得がいかない。 ●事例A  15年以上居住した3LDKマンションを退去した際、管理業者から壁や襖など のキズについて指摘された。私は入居前から付いていたと言ったが、業者が最近付 いたキズだと言うので反論できなかった。入居時についていたことを証明できる写 真はない。敷金は15万円だが、原状回復費用との差額を請求すると言われた。入 居前から付いていたキズの修繕費用は支払いたくない。 ●原状回復に関するトラブルの特徴と問題点  賃貸住宅の退去時に損耗等の修繕費用を貸主・借主のどちらが負担するのか等、 原状回復に関するトラブルが問題となっています。賃貸借契約は長期間となること が多く、退去までに相当の時間が経過しています。そのため、入居時の状況がわか るような写真や記録が残っていない場合、問題になっている損傷が通常の使用によ る損耗や経年劣化にあたるかどうかの客観的な判断が難しいことがあります。 ●アドバイス (1)契約する前に、契約内容の説明をよく聞き、契約書類の記載内容をよく確認 しましょう。 (2)入居する前には、賃貸住宅の現在の状況をよく確認し、記録に残しましょう。 (3)入居中にトラブルが起きたら、すぐ貸主側に相談しましょう。 (4)退去時には、清算内容をよく確認し、納得できない点は国土交通省「原状回 復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考に、貸主側に説明を求めましょう。 消費生活相談 TEL.06(6858)5070  受付時間 月曜日〜金曜日(祝日・年末年始を除く)午前9時〜午後5時 相談されるときは原則として当事者本人(市内在住・在勤者)からご連絡ください。 なお、次の用意をしていただくと、相談がスムーズに進みます。 @事前に相談内容を簡潔にまとめておく A契約書・保証書・パンフレットなど、相談に関する資料 【2ページ】 ☆特集 ●消費生活相談 ※各項目の割合は端数処理の関係上、合計が100%にならない場合があります。 1.相談件数  令和4年度(2022年度)の消費生活相談件数は2,946件で、相談件数の内訳は「苦 情」が2,577件、「問合わせ等」が369件となっています。(図1) グラフ 図1 相談件数の推移 平成30 苦情 2,224件 問合せ等 503件 計2,727件 令和元 苦情 2,468件 問合せ等 379件 計2,847件  令和2  苦情 2,692件 問合せ等 485件 計3,177件  令和3  苦情 2,455件 問合せ等 459件 計2,914件 令和4  苦情 2,577件 問合せ等 369件 計2,946件 (年度) 2.相談にかかる契約者の年代  相談にかかる契約者の年代を見ると、70歳以上が最も多く(813件)、次に50歳 代(485件)、60歳代(413件)、40歳代(380件)の順となっています。 年代別の傾向は前年度と同様です。(図2) グラフ 図2 契約当事者の年代 20歳未満  65件   2.2% 20歳代   256件   8.7% 30歳代   266件   9.0% 40歳代   380件   12.9% 50歳代   485件   16.5% 60歳代   413件 14.0% 70歳以上  813件   27.6% 無回答   268件   9.1% 3.商品・役務(サービス)別の相談  商品・役務(サービス)別の内容について見ると、「化粧品」に関する相談が248 件で最も多く、昨年度と比較して約1.3倍、平成30年度(2018年度)と比較すると約 4倍の相談件数となっています。  また、令和3年度(2021年度)と比較して「理美容」に関する相談は、2倍以上に 相談件数が増加しています。これは、通っていた脱毛エステが倒産に関連した相談 や予約が取れなくなり中途解約を申し出たところ、高額請求を受けたという相談が 増加したものです。(表1) 表1 商品・役務(サービス)別の相談件数の推移 1.化粧品   平成30年度 63件、令和元年度 94件、令和2年度 126件、令和3年度 187件、  令和4年度 248件 2.商品一般(※1)  平成30年度 204件、令和元年度 159件、令和2年度 200件、令和3年度 208件、  令和4年度 206件 3.賃貸アパート  平成30年度 123件、令和元年度 102件、令和2年度 91件、令和3年度 117件、  令和4年度 126件 4.工事・建築  平成30年度 92件、令和元年度 113件、令和2年度 74件、令和3年度 86件、  令和4年度 89件 5.役務その他サービス(※2)  平成30年度 58件、令和元年度 73件、令和2年度 100件、令和3年度 92件、  令和4年度 88件 6.紳士・婦人洋服  平成30年度 42件、令和元年度 42件、令和2年度 75件、令和3年度 91件、令  和4年度 83件 7.理美容  平成30年度 24件、令和元年度 27件、令和2年度 29件、令和3年度 35件、令  和4年度 81件 8.健康食品  平成30年度 100件、令和元年度 151件、令和2年度 161件、令和3年度 77件、  令和4年度 73件 8.移動通信サービス(※3)  平成30年度 81件、令和元年度 67件、令和2年度 83件、令和3年度 71件、令  和4年度 73件 10.娯楽等情報配信サービス(※4)  令和3年度 83件、令和4年度 69件 (※1)注文した覚えのないものが配送され中身がわからない等、 商品関連の相談  で商品を特定できないもの (※2)金融・保険や運輸・通信、教育、教養・娯楽、保健・福祉サービスに該当し  ない役務(サービス)に関する相談(ウィルス除去サービスを含む) (※3)携帯電話やスマートフォン等のモバイルデータ通信サービスに関する相談 (※4)趣味や娯楽を目的とした情報の配信サービスに関する相談(令和3年度から新  設された分類、令和2年度までは「デジタルコンテンツ」に分類されていたもの) 【3ページ】 4.販売購入形態別の相談状況  販売購入形態別の相談件数では、インターネット通販や架空請求トラブルを含む 「通信販売」に関する相談(1,152件)が最も多く、次に「店舗購入」に関する相談 (649件)でこれらで全体の6割を超えています。次いで「訪問販売」(222件)、 「電話勧誘販売」(81件)の順となっています。(図3) グラフ 図3 販売購入形態別の相談件数 通信販売 1,152件(39.1%)、店舗購入 649件(22.0%)、訪問販売 222件(7.5%)、 電話勧誘販売 81件(2.7%)、訪問購入(※1) 23件(0.8%)、その他無店舗販売 7件(0.2%)、マルチ・マルチまがい 19件(0.6%)、ネガティブオプション(※2) 44件(1.5%)、不明・無関係 749件(25.6%) (※1)「訪問購入」:業者等が消費者の自宅等において物品を購入する商法 (※2)「ネガティブ・オプション(送り付け商法)」:注文していない商品を送り     付け、無理に買わせる商法 5.高齢者の相談状況  65歳以上の相談件数は996件です。また、相談件数全体に対する割合は、約3割と なっています。(表2) 表2 65歳以上の高齢者の相談件数の推移 ・相談件数  平成30年度 807件、令和元年度 777件、令和2年度 943件、令和3年度 920件  令和4年度 996件 ・相談件数全体に対する65歳以上の割合  平成30年度 29.6%、令和元年度 27.3%、令和2年度 29.7%、令和3年度 31.6%、  令和4年度 33.8% ・年齢無回答者を除く割合  平成30年度 42.6%、令和元年度 40.4%、令和2年度 39.2%、令和3年度 37.5%、  令和4年度 37.8%  販売購入形態別の相談件数は、「通信販売」(343件)、「店舗購入」(158件)、 「訪問販売」(110件)、「電話勧誘販売」(41件)の順に多く、全体の相談傾向と 比べ、「訪問販売」や「電話勧誘販売」の割合が高くなっています。(図4) グラフ 図4 65歳以上の販売購入形態別の相談件数 通信販売 343件(34.4%)、店舗購入 158件(15.9%)、訪問販売 110件(11.0%) 電話勧誘販売 41件(4.1%)、訪問購入(※1) 13件(1.3%)、その他無店舗販売 2件(0.2%)、ネガティブ・オプション(※2) 13件(1.3%)、マルチ・マルチまが い 2件(0.2%)、不明・無関係 314件(31.5%) 【4ページ】 ☆お知らせ ●気を付けて!自動音声による不審な電話  自動音声による案内の電話で、電気代や通話料金の未納を告げ、金銭の請求や 個人情報を引き出そうとする詐欺が急増しています。 <事例> ・固定電話の留守電に自動音声によるメッセージが入っていた。内容は、「電気料 金の未払いにより、2時間後に停電します。詳しくは『1』を押して担当に繋いで ください。」というものであった。 ・携帯電話に、契約中の通信業者関連企業を名乗る着信があり、自動音声で「未納 料金がある」と言われた。ガイダンスに従って番号ボタンを押したところ、オペレ ーターに繋がり、名前と生年月日を伝えてしまった。 <アドバイス> ・電話で身に覚えのない未納料金を請求されても絶対に相手にせず、無視しましょう。 ・非通知や知らない番号からの電話には出ない、かけ直さないことがトラブル防止に 効果的です。 ・不明な点がある場合は、事業者の本来の連絡先を自分で調べて、問い合わせるよう にしましょう。 ・電話の相手から個人情報を尋ねられても、安易に答えないようにしましょう。 困った時は、生活情報センターくらしかんにご相談ください。生活情報センターくら しかん(消費生活相談窓口)06-6858-5070 ●くらしかん祭り開催します! 令和5年(2023年)10月28日(土)10時〜15時 ・消費生活セミナー「消費者市民社会の実現を目指して」3階  【講師】和歌山大学教育学部教授 岡崎 裕さん  【時間】10時15分〜11時45分  【対象】30名  【申込み】10月6日(金)10時〜  【申込み先】くらし支援課 06-6858-5073   マチカネポイント付与 ・計量器で重さ当てクイズ 10時〜15時 3階  何グラムか重さを当ててみよう!  景品プレゼント(先着順) ・大阪大学の学生と一緒に作ろう! 1階  プラ板でストラップ作りやスクラッチアート  【講師】こどもプロジェクト 10時〜13時  【対象】一人一回限り ・大阪大学美術部によるアートブース 1階  【講師】大阪大学美術部 10時〜13時  【費用】200円 ・お菓子のリース作り 10時〜15時 1階  かわいいお菓子のリースを作ってみよう  【講師】ライラック リーフ 片岡 千秋さん  【費用】200円  【対象】70個(先着順) ・SDGsなペーパーウエイト作り 11時〜14時 3階  アクッピーとクラッピーのコラボ  可愛いペーパーウエイトを作ってみよう!  【講師】水道局職員  【対象】35名(先着順) ・あそぼう!つくろう! 12時〜15時 (一部有料) 1階・3階  バルーンアート、折り紙、わなげ、自然工作ほか  【講師】とよなか消費者協会      SAとよなか      大阪北部コミュニティカレッジ      とよなか市民環境会議アジェンダ21 ・小物づくり体験コーナー(先着順) 12時〜15時  カード入れ(550円)、折財布(650円)【講師】桜塚校区福祉会  空き缶でつくる花器(お花代 100円)【講師】みなさく婦人会 ・ふれあいステージ 3階  【出演】大阪大学生、摂南大学生、南桜塚小学校フラダンス部、      ラテンデュオ・フローレス兄弟  12時〜 現役大学生によるマジックショー&漫才  13時〜 可愛い小学生のフラダンスショー  14時〜 心躍るラテン音楽 フローレスデュオコンサート  フィナーレはフラダンスの子ども達とのコラボ共演 ・販売コーナー(売り切れ次第終了)1階・3階  野菜、卵、竹炭など 12時〜  フェアトレードグッズ販売 12時〜  喫茶コーナー(軽食) 10時〜 ・ぐるっとまわってクイズラリー 受付12時〜 1階、3階  クイズに挑戦してみよう!  景品プレゼント(先着順) ※買い物袋をご持参ください。(ゴミ軽減のため、会場では持ち帰 り袋を用意していません。) ※駐車場がありませんので、公共交通機関をご利用ください。   お問い合わせは                豊中市立生活情報センターくらしかん (豊中市市民協働部くらし支援課) 豊中市北桜塚2丁目2番1 電話 06(6858)5073 阪急宝塚線「豊中」駅から約850m 阪急バス停「北桜塚」「豊中市役所北」下車