【1ページ】 安全で豊かなくらしのための消費生活情報紙 とよなか くらしの情報  No.345  令和7年(2025年)10月 ☆くらしの相談室        ●ネット通販をめぐる二重の詐欺被害  ネット通販では、これまでは商品が届かなかったり粗悪品が届いたりといった被害が ありました。最近は欠品を理由にコード決済で返金すると言って実際には購入者がさら に送金させられてしまう二重の詐欺被害が発生しています。全国の消費生活センターな どには、令和5年(2023年)3月から令和6年(2024年)12月までに約5,500件の相談が寄 せられ、被害総額約6億8千万円にのぼっています。 ●事例@ オーデコロンを購入しようと、ネットで検索した。大手通販業者では欠品だったが、唯 一在庫ありと表示されたサイトがあったので、そのサイトで注文し、代金はカード決済 した。後日、欠品したのでコード決済で返金するとのメールが届いた。SNSを利用して、 返金担当と名乗る人からコード決済の設定方法を外国語訛りの日本語で説明され、問わ れるまま自分の銀行口座情報を伝えた。まず100円の送金を指示され、不審に思いながら 相手の口座へ送金したが、金融機関が利用制限をかけていたようで実行できなかった。 連絡をすると、返金担当者に方法を間違ったのかとなじられ、それからは連絡をしてい ない。後日、同様の方法で返金されず、逆にいくらかをだまし取られている被害を知っ た。相手に告げた銀行口座が悪用されない方法と、商品代金の返金方法を教えて欲しい。 ●事例A 写真・動画共有SNSで、お米が3,900円で販売されている広告を見て申し込んだ。支払い は電子マネーを利用した。その後、サイト運営業者から「商品が欠品しているので返金 します。メッセージアプリで友達登録をしてください」とメールが届いたので、友達登 録を試みたが出来なかった。これは返金すると言って、お金を振り込ませる返金詐欺だ と思った。2、3日前にプラットフォーム業者にもメールで経緯を説明したが返信はない。 ●アドバイス ・クレジットカード決済や銀行振込みなど、当初の支払方法と違う形で返金すると言わ れたときは詐欺を疑いましょう。 ・販売業者にスマートフォンの画面共有を許可することや、その指示に従って操作する ことは、スマートフォンの操作を他人に委ねる事と同じです。絶対にしないでください。 ・コード決済業者に返金を申し出ても、自分から送金の操作をしているため、補償を受 けられません。 ・消費者庁では、「商品価格が極端に安い」「業者の日本語が不自然」「支払方法が限 定され、個人名義口座への振込みを求める」といった場合、詐欺の可能性があるとして います。このようなサイトには関わらないでください。 ・少しでもおかしいな?と思ったら、消費生活センターや警察にご相談ください。 消費生活相談 TEL.06(6858)5070  受付時間 月曜日〜金曜日(祝日・年末年始を除く)午前9時〜午後5時 相談されるときは原則として当事者本人(市内在住・在勤者)からご連絡ください。 なお、下記のものを用意をしていただくと、相談がスムーズに進みます。 @事前に相談内容を簡潔にまとめておく A契約書・保証書・パンフレットなど、相談に関する資料 【2ページ】 ☆特集 ●消費生活相談 ※各項目の割合は端数処理の関係上、合計が100%にならない場合があります。 1.相談件数  令和6年度(2024年度)の消費生活相談件数は2,896件で、前年度の2,988件に比べ 3.1%減少した(92件減)。相談件数の内訳は「苦情」が2,551件、「問合せ等」が 345件となっている。(図1) グラフ 図1 相談件数の推移 令和2  苦情 2,692件 問合せ等 485件 計3,177件  令和3  苦情 2,455件 問合せ等 459件 計2,914件 令和4  苦情 2,577件 問合せ等 369件 計2,946件 令和5  苦情 2,631件 問合せ等 357件 計2,988件 令和6 苦情 2,551件 問合せ等 345件 計2,896件  (年度) 2.相談にかかる契約者の年代  相談にかかる契約者の年代を見ると、70歳以上が最も多く(834件)、次に60歳 代(474件)、50歳代(422件)、無回答(341件)の順となっている。年代別の傾 向は概ね前年度と同様で、引き続き70歳以上の相談件数が多く、全相談件数(以 下「全体」)の28.8%を占めている。(図2) グラフ 図2 契約当事者の年代 20歳未満  58件   2.0% 20歳代   211件   7.3% 30歳代   238件   8.2% 40歳代   318件   11.0% 50歳代   422件   14.6% 60歳代   474件 16.4% 70歳以上  834件   28.8% 無回答   341件   11.8% 3.商品・役務(サービス)別の相談  商品・役務(サービス)別の内容について見ると、「商品一般(注文した覚えがないものが配送され中身がわからない、身に覚えのない請求など商品関連の相談で商品を特定できないもの)(261件)」が最も多く、次いで「賃貸アパート(144件)」、「移動通信サービス(126件)」、「化粧品(122件)」、「健康食品(118件)」という順になっている。「商品一般」では詐欺や不当請求に関する相談が多く、「移動通信サービス」では詐欺や解約に関する相談が多い。また、「賃貸アパート」では修理代や解約に関する相談、「化粧品」「健康食品」ではインターネット通販の定期購入に関する相談が多くなっている。(表1) 表1 商品・役務(サービス)別の相談件数の推移 1.商品一般 ※1  令和2年度 200件、令和3年度 208件、令和4年度 206件、令和5年度 275件、 令和6年度 261件 2.賃貸アパート  令和2年度 91件、令和3年度 117件、令和4年度 126件、令和5年度 135件  令和6年度 144件 3.移動通信サービス ※2  令和2年度 83件、令和3年度 71件、令和4年度 73件、令和5年度107件 令和6年度 126件 4.化粧品   令和2年度 126件、令和3年度 187件、令和4年度 248件、令和5年度183件 令和6年度 122件 5.健康食品 ※3  令和2年度 161件、令和3年度 77件、令和4年度 73件、令和5年度78件 令和6年度 118件 6.工事・建築  令和2年度 74件、令和3年度 86件、令和4年度 89件、令和5年度78件 令和6年度 97件 7.医療  令和2年度 60件、令和3年度 52件、令和4年度 58件、令和5年度77件 令和6年度 81件 8.修理サービス  令和2年度 74件、令和3年度 57件、令和4年度 68件、令和5年度56件  令和6年度 76件 9.紳士・婦人洋服  令和2年度 75件、令和3年度 91件、令和4年度 83件、令和5年度67件  令和6年度 70件 10.インターネット通信サービス※4  令和2年度 69件、令和3年度 73件、令和4年度 60件、令和5年度59件  令和6年度 65件 11.役務その他サービス ※5  令和2年度 100件、令和3年度 92件、令和4年度 88件、令和5年度68件  令和6年度  61件 12.娯楽等情報配信サービス ※6 令和3年度83件、令和4年度 69件、  令和5年度 48件、令和6年度 55件 ※1 注文した覚えがないものが配送され中身がわからない、身に覚えのない請求など    商品関連の相談で商品を特定できないもの ※2 携帯電話やスマートフォン等のモバイルデータ通信サービスに関する相談 ※3 酵素食品やダイエットサプリメント等の健康食品に関する相談 ※4 光ファイバーなどインターネット接続回線に関する相談 ※5 金融・保険や運輸・通信、教育、教養・娯楽、保健・福祉サービスに該当し    ない役務(サービス)に関する相談(ウィルス除去サービスを含む) ※6 趣味や娯楽を目的とした情報の配信サービスに関する相談(令和3年度から新設さ    れた分類、令和2年度までは「デジタルコンテンツ」に分類されていたもの) 【3ページ】 4.販売購入形態別の相談状況  販売購入形態別の相談では、インターネット通販や架空請求トラブルを含む 「通信販売(976件」に関する相談が最も多く、次に通常の商取引である「店舗 購入(617件)」に関する相談で、これらが全体の半分以上を占めている。次いで「訪 問販売(276件)」、「電話勧誘販売(111件)」の順となっている。(図3) グラフ 図3 販売購入形態別の相談件数 通信販売 976件(33.7%)、店舗購入 617件(21.3%)、訪問販売 276件(9.5%) 、電話勧誘販売 111件(3.8%)、訪問購入 ※1 19件(0.7%)、その他無店舗販 売18件(0.6%)、マルチ・マルチまがい 15件(0.5%)、ネガティブ・オプション ※2 28件(1.0%)、不明・無関係 836件(28.9%) ※1「訪問購入」:業者等が消費者の自宅等において物品を購入する商法 ※2「ネガティブ・オプション(送り付け商法)」:注文していない商品を送り   付け、無理に買わせる商法 5.高齢者の相談状況  65歳以上の相談件数は1,031件で前年度に比べ26件減少した。また、相談件数 全体に対する割合は、前年度と同様、約35%となっている。(表2) 表2 65歳以上の高齢者の相談件数の推移 ・相談件数(件)  令和2年度 943件、令和3年度 920件、令和4年度 996件、 令和5年度 1,057件、  令和6年度 1,031件 ・構成比(%)  令和2年度 29.7%、令和3年度 31.6%、令和4年度 33.8%、令和5年度 35.4%  令和6年度 35.6% ・年齢無回答者を除く構成比(%)  令和2年度 39.2%、令和3年度 37.5%、令和4年度 37.8%、令和5年度38.9%  令和6年度 40.4%  65歳以上の販売購入形態別の相談件数は、「通信販売(313件)」、「店舗購入 (192件)」、「訪問販売(107件)」、「電話勧誘販売(49件)」の順に多い。全体の 相談傾向と比べて高齢者では「訪問販売」「電話勧誘販売」「訪問購入」の割合 がやや高くなっている。(図4) グラフ 図4 65歳以上の販売購入形態別の相談件数 通信販売 313件(30.4%)、店舗購入 192件(18.6%)、訪問販売 107件(10.4%) 電話勧誘販売 49件(4.8%)、訪問購入 ※1 13件(1.3%)、その他無店舗販売 8件(0.8%)、マルチ・マルチまがい 5件(0.5%)、ネガティブ・オプション  ※2 8件(0.8%)不明・無関係 336件(32.6%) 【4ページ】 ・お知らせ ●令和6年豊中市の特殊詐欺被害金額が約3億1千万円になっています! 令和6年の大阪府内の特殊詐欺被害金額は、約60億円。 被害認知件数は約2,644件となり、被害金額は毎年増加傾向にあります。 「電子マネーカード」「還付金」「キャッシュカード」など、お金に関わる話や警察官を騙る電話は警戒しましょう! 不安を感じたらすぐ!!ご相談ください 豊中市立生活情報センターくらしかん 月曜日〜金曜 9:00〜17:00 (年末・年始及び土曜・日曜・祝日は除く) ●消費生活相談専用電話  06-6858-5070 ●豊中警察署  06‐6849‐1234 ●豊中南警察署  06‐6334‐1234 啓発チラシ作成しました! ●くらしかん祭り2025開催します!  日 時:10月25日(土)10時〜15時 場 所:豊中市立生活情報センターくらしかん  こどもから大人まで楽しめるイベントです。  ステージでは、落語や漫才、ハンドベル演奏などを予定しています!  詳しくはホームページをご覧ください。              豊中市立生活情報センターくらしかん 〒560-0022 豊中市北桜塚2丁目2番1号 (毎月最終日曜日及び年末年始は休館します。) 電話 06-6858-5073 阪急宝塚線「豊中」駅から約850m 阪急バス停「北桜塚」「豊中市役所北」下車