令和3年度(2021年度)【令和3年(2021年)8月11日開催】
バリアフリー事業の進行管理及び継続的改善のための意見交換の場として、豊中市バリアフリー推進協議会を設置しております。
※今年度につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策として書面による開催(文書による情報提供・意見照会)としております。
協議会資料
これからの豊中市バリアフリー推進協議会について
これまでのバリアフリー推進協議会では道路・旅客施設・市有施設・公園・駐車場・ソフト施策の市全部門のバリアフリー化をめざし、事業の進行管理及び継続的改善のための意見交換の場として立ち上げ、平成24年度(2012年度)の第1回から今年で10回目の開催となり、様々な意見交換を行い、各事業へ反映してきました。
平成30年(2018年)5月に「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」の一部が改正され、新たに移動等円滑化促進方針(バリアフリーマスタープラン)制度が創設されました。これを受け、これまでの豊中市バリアフリー推進協議会は今回の開催をもって終了し、今後は新たな委員構成で豊中市のさらなるバリアフリーの発展に向け議論していきます。バリアフリーマスタープランとは、市のバリアフリー施策を推進するための基本方針です。
新たな委員構成には、障害のある人や障害者支援団体に加え、高齢者、妊産婦・子育て中の人、外国人等の意見を幅広く取り入れるため市民代表の枠を拡充します。協議内容はバリアフリーマスタープランに関する事項、バリアフリー基本構想に関する事項、バリアフリー事業の進捗状況、意見交換、その他バリアフリーに関する最新情報等です。バリアフリー基本構想とは、バリアフリーマスタープランの基本方針に沿った地区ごとの方針です。
また、豊中市条例の一部を改正し、豊中市バリアフリー推進協議会を市長の諮問機関に加えました。(令和3年(2021年)6月公布9月施行予定)
今後の 予定は 第1 回協議会を 令和3 年(2021 年)9 月から10 月ごろ、 第2 回を 令和3 年(2021 年)11 月から12 月ごろ、 第3 回を 令和4 年(2022 年)1月~2月ごろの 計3 回 実施 予定です。
歩道改良整備事業
歩道の段差解消や勾配緩和等を路線ごとに行っており、令和2年度(2020年度)は曽根箕面線の一部区間の整備を実施しました。平成24年度(2012年度)に作成した「歩道改良実施計画(改訂版)」に基づき、計画延長23キロメートルのうち令和2年度(2020年度)までに17キロメートルの整備が完了し、進捗率は74パーセントとなります。令和3年度(2021年度)は曽根箕面線の一部区間の整備を実施する予定です。
歩道 改良 整備 事業について、 安全で 快適な 歩行 空間の 確保を 図るため、 歩 行者の 視点に 立ったバリアフリー 整備をめざします。また、 国費 等の 財源の 減少により、 進捗に 遅れが 生じていることから、 平成24 年度(2012 年度)に 作成した「 歩道 改良 実施 計画( 改訂版)」を 今年度に 見直します。
バリアサインの設置
市内の道路についてバリアフリー整備を進めていますが、階段や急な坂道、幅員の減少といった道路の特性により整備が困難な箇所があります。そういったバリアを事前に予告するサインを設置し、車椅子使用者等の安全で快適な通行を確保することを目的としています。
令和元年度(2019年度)市内19箇所、令和2年度(2020年度)市内26箇所にバリアサインを設置しました。令和2年度(2020年度)で、市が把握しているバリアサインが必要な箇所すべてに設置が完了しました。
令和2年度(2020年度)に設置した分については、未舗装道路のような路面貼付が難しい箇所でもサインを設置できるよう照明柱や電柱に添架できるサインや、バリア箇所までの距離を合わせて表記することで、バリアがどこにあるのか、わかりやすくしたサインを作りました。
今後は、 日ごろ 市民の 皆様からいただく 維持 修繕 要望と 同様に、その 都度 対応してまいります。
住居地区バリアフリー整備事業及び要望等に基づくバリアフリー整備
豊中市交通バリアフリー化の基本方針に則り、平成23年度より、住居地区バリアフリー整備事業を進めてきました。令和2年度(2020年度)で8地区全ての整備が完了しました。今後は、日ごろ市民の皆様からいただく維持修繕要望と同様に、その都度対応してまいります。令和2年度は大池・蛍池・桜井谷・刀根山・桜井谷東小学校区の工事を実施し、歩道の段差解消や点字ブロックの設置、勾配緩和、グレーチング蓋の改善等の工事を実施しました。
豊中市では、 計画・ 事業に 基づく 工事の 他に、 日ごろ、 市民の 皆様からいただくバリアフリー 要望を 基に、 道路の 修繕 工事を 行っています。 令和2 年度(2020 年度)は 要望に 基づき、 段差 解消や 点字ブロックの 設置や 修繕を 行いました。
大阪府池田土木事務所による府管理道路におけるバリアフリー整備の実施状況
府道豊中亀岡線の野畑交差点(向丘2丁目ほか)を令和元年(2019年)10月~令和2年(2020年)4月にかけて工事しました。交差点の歩車道境界ブロックを、曲線半径が小さくなるように前出しし、交差点から離れた位置にあった横断歩道を、交差点中心寄りに移設しました。交差点を右左折する車両の速度を抑制するとともに、運転手が横断歩道を渡る歩行者等を確認しやすくなることで、歩行者等の巻込事故を防止し、安全性が向上しました。
府 道 大阪 池田 線( 蛍 池西 町1 丁目ほか) 令和3 年(2021 年)1 月に 点字ブロックのレイアウト 変更とエスコートゾーンを 設置しました。 既存の 点字ブロック( 誘導)の 向きが 横断 歩道の 進行 方向と 一致していなかったため、 正しい 方向に 誘導できるよう 再設置と、 警察との 連携により、 横断 歩道部にエスコートゾーンを 設置し、 視覚 障害のある 人が 安全に 交差点を 横断できるようになりました。
小中学校のバリアフリー化に関する事業
令和2年度(2020年度)は豊島小学校や東豊中小学校においてエレベーターの設置工事を実施しました。また、豊島小学校と東豊中小学校、東豊台小学校ではトイレの改修工事、豊南小学校は多機能トイレを設置しました。小学校のエレベーター整備率は約80パーセント、多機能トイレ整備率は約82パーセントであり、中学校のエレベーター整備率は約94パーセント、多機能トイレ整備率は約58パーセントです。
令和3 年度(2021 年度)に 北丘 小学校においてエレベーター 設置、 寺内 小学校において 多機能トイレ 等を 設置する 予定です。
公園のバリアフリー化
多機能トイレへの 置換えは 平成30 年度(2018 年度)に 一定 終了しました。いろいろな 人たちが 利用できるトイレになりました。 入口や 室内は 車椅子を 利用する 方が 進入、 転回できる 広さを 確保しています。 令和2 年度(2020 年度)は3 種類の 整備を 実施しました。1つ 目は 千里 桃山 公園、 広池 公園、 曽根西町3 丁目 公園の 水飲み 場をユニバーサルデザインタイプに 置換えました。2つ 目は 服部 元町2 丁目 公園、 曽根西町3 丁目 公園、 原田 公園の 出入り 口の 改善、3つ 目は 千里 桃山 公園、 千成町 公園の 段差を 解消しました。 令和3 年度は 上野 公園、 黄金の 森 公園、 庄内東 公園ほか2 公園について、ユニバーサルデザインタイプの 水飲み 場への 置換えや 出入り 口の 車止め 改修、 段差 解消 等を 実施する 予定です。
障害者差別解消法の施行に基づく取り組み
市関係機関等が、本市の区域において行う障害を理由とする差別に関する相談対応および差別を解消するための取組を効果的かつ円滑に行うため豊中市障害者差別解消支援地域協議会を設置しています。協議会を効率よく運営するため、基本的な運営方針や構成機関が対応した相談事例の共有と進行管理を行う代表者会議と障害を理由とする差別と思われる事例に係る情報共有を行う相談事例部会があります。また、令和3年度(2021年度)より新たに相談事例の共有や研修を目的とした実務者会議を設置し、障害のある人からの相談事項を共有しています。令和2年度(2020年度)は代表者会議を2回、ケース検討会議(現在の相談事例部会)を2回行いました。
平成29 年(2017 年)6 月1 日より、 継続してヘルプマークとヘルプカードの 配布を 実施しており、 令和2 年度はヘルプマーク890 枚、ヘルプカード757 枚を 配布しています。いずれも 障害 福祉課・ 障害 福祉センターひまわり・ 保健所・ 中部 保健センター・ 千里 保健センター・ 庄内 保健センターにて 配布しています。ヘルプカードについては 市ホームページにてダウンロードが 可能です。
大阪モノレール株式会社による可動式ホーム柵の設置
大阪モノレールでは、プラットホームからの 転落、 列車との 接触 事故の 防止を 図ることを 目的に、 順次、 可動式ホーム 柵の 設置を 進めております。 千里 中央 駅は 平成30 年度(2018 年度)に、 大阪 空港 駅、 蛍池 駅は 令和元 年度(2019 年度)に、 少路駅は 令和2 年度(2020 年度)に 供用 開始しました。 柴原 阪 大前駅は 令和3 年(2021 年)6 月から8 月に 設置を 予定しており、 供用 開始されれば、 市内すべての 駅に 可動式ホーム 柵の 設置が 完 了します。
大阪モノレール株式会社によるソフト面の取り組み
点字・車椅子対応自動券売機や音響案内装置・誘導ブロック、トイレ音声案内装置等の全駅対応のバリアフリー設備や各駅のバリアフリー設備一覧を大阪モノレールのホームページに掲載しています。
その他にも様々な取り組みを行っています。サービス介助士の取得を令和7年度(2025年度)までに全駅係員の取得を目標に、現在、累計取得者数24名で令和3年度(2021年度)は20名が取得予定です。交通事業従事者を対象とした手話教室の受講について、累計受講者数は26名で令和3年度(2021年度)は1名受講予定です。交通サポートマネージャー研修の受講について累計受講者数は13名(うち上級は3名)で令和3年度(2021年度)は1名受講予定です。インスタントシニア体験研修・視覚障害体験研修を入社時に実施しています。 耳マークを 全駅 改札 窓口に 設置しています。
会議次第等(PDF:78KB)
資料1:豊中市バリアフリー推進協議会設置要綱(PDF:129KB)
資料2:委員名簿(PDF:134KB)
資料3:これからの豊中市バリアフリー推進協議会について(PDF:173KB)
資料4:道路のバリアフリー化(PDF:2,776KB)
資料5:市有施設のバリアフリー化(PDF:453KB)
資料6:公園のバリアフリー化(PDF:567KB)
資料7:心のバリアフリー化(PDF:399KB)
資料8:旅客施設のバリアフリー化(PDF:855KB)
意見交換(書面)
(意見の取りまとめ)
【意見内容】
1)道路の改修・改善工事、エレベーターの設置工事、学校や公園のトイレ設置、点字ブロックの敷設・改善などバリアフリーが推進されているのがよく感じ取れました。ありがとうございます。これからも市民からの要望があった際には速やかに推進してほしいです。(全般)
2)大阪モノレールでは可動式ホーム柵の設置が進められていて嬉しく思います。ぜひ、阪急電鉄にも転落事故を防ぐためにも設置を進めて頂きたい。視覚障害者にとっても必要不可欠なものなので一日も早くお願いいたします。(関連資料8-1)
【意見に対する市等の考え】
1)豊中市の回答
道路、建築物、公園等の分野ごとに日々バリアフリー整備に取り組んでまいりました。今後もこれらの取り組みを継続し、市民の方からの要望に速やかに対応できるよう努めてまいります。
2-1)大阪モノレール株式会社の回答
可動式ホーム柵については、令和3年度(2021年度)に3駅設置し、令和4年度(2022年度)に計画している3駅への設置をもって、全18駅への設置が完了します。今後もバリアフリーのさらなる推進を図るため、駅設備やサービスの充実を検討してまいります。
2-2)阪急電鉄株式会社の回答
弊社では、平成30年度(2018年度)の十三駅3・4・5号線での可動式ホーム柵供用開始以後、令和2年度(2020年度)に神戸三宮駅にて供用開始し、現在は春日野道駅にて可動式ホーム柵の設置工事を実施しておりますが、今後更に可動式ホーム柵の設置を推進してまいりたいと考えております。
現在社内にて、全駅を対象とした整備計画を立案しておりますが、整備には一定の期間を要しますことから、各駅の整備順序や時期を決定したうえで、計画的に可動式ホーム柵の設置を進めてまいりたいと考えますので、何卒ご理解賜りますようお願いいたします。
(総括)
【近畿大学 名誉教授 三星 昭宏】
全般的に豊中市のバリアフリーは頑張っているとの評価を受け、今後ともすみやかに推進してほしいと要望されました。今後、国法や条例で義務・推奨とされているバリアフリー化をさらに越えたレベルの高い丁寧なユニバーサルデザインを指向してほしいと思います。
公共交通ではやはり可動式ホーム柵整備を急ぐよう要望が出されました。可動式ホーム柵を設置したホームでは視覚障害者や健常者の転落事故はゼロになっています。一日も早くホーム柵設置が実現するよう関係機関は努力することを要望します。
【大阪大学大学院人間科学研究科 未来共創センター講師 石塚 裕子】
豊中市をはじめ各事業者が基本構想に基づき着実に整備に取り組まれてきたことに敬意を表します。またバリアサインや住居地区のバリアフリーなど、市域全体のバリアフリー化に向けた大切な取り組みだと思います。ハード整備は活用されなければ意味がなく、基本理念にあるように出かけたくなるまちとして、ソフトの取り組みを充実させていくことが必要だと思います。
意見交換(書面)(PDF:121KB)
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