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お勤め帰りに寄って亭「地域のよもやま噺」地域自治フォーラム2019を開催しました

ページ番号:800437032

更新日:2019年11月26日

令和元年(2019年)6月26日(水曜)開催

地域自治フォーラム会場全景
地域自治フォーラム2019

 近年、地域活動における担い手不足や高齢化が課題となっている一方で、「地域団体には属していないけれど、何か活動してみたい」「人とつながりたい」といった声も地域で聞かれています。また、「人生100年時代」と言われる現代において、人と人とのつながりと、健康との関連性について研究されているところです。そのような中、定年退職を控えたり、子育てを終えて自分の時間を持つようになる50代から60代のみなさんが、これまで培ってきた知識や経験を地域活動で発揮するきっかけや、ご自身の今後のライフスタイルと社会とのつながりについて考えていただく機会とすることを目的に開催しました。

落語 「コミュニティ拉麺」


 今日で定年退職を迎える鈴木部長が送別会帰りに最寄り駅側のラーメン屋に寄る。
すると、そのラーメン屋の支配人が部下の田中係長であった。
 田中係長は、5年前から地区のコミュニティ協議会の会長と地域の団体が出資しているラーメン屋の支配人をしている。
 鈴木部長が今まで仕事一筋で地域のことは何もわからないが、定年退職を迎え地域活動でもしないとだめだと思っていたところ、これまで社会で培ってきた経験を地域活動に活かしてみないかと勧められ、手伝いから始めてみようと決断。
 後日、地区のお祭りを見に行き、地域活動に参加するきっかけを得る。

 定年退職をきっかけに、鈴木部長から「鈴木さん」に変わっていく様子を描いた創作落語の内容を、ディスカッションでさまざまな立場と角度から解説するとともに、意見交換を行いました。

ディスカッション

コメンテーター 
赤坂憲(あかさかひろし)さん(大阪大学 大学院医学系研究科老年・総合内科学 助教)
濱節子(はませつこ)さん(ゆめあるまち高川会 高川地区民生児童委員)
松田泰郎(まつだやすろう) (とよなか都市創造研究所 主任)
コーディネーター
柳瀬真佐子(やなせまさこ)さん(吹田市立市民公益活動センター センター長)

柳瀬さん
 落語には、地域のあるある話が随所に盛り込まれていました。これからの地域を考えていくときに、どのようなことをしていけばよいかを皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

松田さん
 平成30年(2018年)3月に定年退職して、再任用職員として市政に関する調査研究をしています。担当している「とよなか地域創生塾」は年間20回の講座を実施しており、地域人材の育成に取り組んでいます。
 豊中市の単身世帯の生活に関する調査研究で、経済リスク、健康面、孤立、老後の心配の4項目のすべてについて30代から50代の単身の方はリスクを抱えているということがわかりました。また、孤立している方の健康面に課題が見えてきました。

柳瀬さん
 孤立、健康というキーワードが出てきましたが、赤坂先生いかがでしょうか。

赤坂さん
 大阪大学の老年内科は、認知症を診療することが多く、生活習慣病としての高血圧や糖尿病などを専門分野として行っています。
 孤立した世帯、孤立した方の健康のリスクに関して、65歳以上のデータで、配偶者がご健在の方、同居の家族がいる方、友人と交流がある方、地域の活動に参加している方、就労している方、この5つがすべて揃っている方ほど認知症になりにくい結果になっています。一つ欠けるごとに認知症になる危険性が段階的に上がっていくということが報告されています。
 また、一方で2008年からの研究では、社会的に孤立している方は同居している方以外の方との会話が少ないことがわかりました。高齢でも社会的に孤立しておらずいろいろな人と関わり、外出の頻度が高い方はその危険性が少なく、地域活動は認知症を予防することに有効な手段であると医学的にわかってきています。

柳瀬さん
 地域活動が健康と直結していることもデータから見えてきましたが、23年間にわたって地域活動に取り組まれている濱さんにお話を伺いましょう。

濱さん
 私が住んでいる校区で平成27年8月に孤独死がありました。普段、安否確認していてもわからないことがあるので13人の民生・児童委員が一軒一軒訪問して、1年半程かけて全区域を回りました。そのような活動を続けて良かったことは、昨年の災害の時に、ご近所同士のつながりで安否確認がスムーズに行われたことです。

柳瀬さん
 孤立や引きこもり、認知症の話などいろいろと私たちが直面する話がたくさん出ました。
今日のフォーラムは、これから地域に関わるきっかけを見出していただきたいということが一つの目的です。コミュニティに携わることは凄く健康にとっても私たちの楽しみにとってもいいことだということをお聞きしたいと思います。

松田さん
 地域創生塾の塾生で50歳後半から60歳前半で定年を迎える方の志望動機を聞くと、今までは社会とは会社を通してしかつながったことがなく、「地域のことを何もわからない自分みたいな人でもいいのか」と言われることがありますが、「まずは楽しみを見つけてください、それがやがて地域の求めているものにつながっていくと思います」とお伝えしています。それと仲間を作ることが楽しみの一つになることを塾生、特に男性の方にお伝えしています。楽しむことや自分がやりたいことをすることが続けるコツかなと思っています。

濱さん
 子どもが小学生の時にPTAで卓球のお手伝いをしたのがきっかけでピンポンを始めました。体を動かすことも楽しいですが、卓球をした後にみなさんでお茶を飲んだり、お食事をしたり試合の結果などをお話して楽しんでいます。ボランティア活動でしんどいことがあっても卓球で楽しんでストレスの解消をして、気が楽になったらボランティア活動を頑張れるという感じです。私自身が無理のないように優先順位を決めることで続けられているのだと自分では思っています。

柳瀬さん
 自分がやりたいことや楽しみというものがあれば、いろんな事も続けていけるのだと思います。ボランティアという言葉が出ていたのですが、ボランティアという言葉を聞くと、無償や、世のため、人のためのようなイメージを持ってしまいます。ボランティアは、自分がやりたいことや、そういうことをきっかけにいろいろな事に取り組んでいかれるのがいいのかなと思います。私自身が年間に約300件から400件ほどの相談を受けていますが、その中で、間もなく定年を迎え、毎日が解放されるので、楽しいことや自分の趣味などやりたいことをやろうと思われた方がいました。しかし、実際にはしばらくすると、趣味などに飽きてしまい「仕事でやってきたことを活かして地域に関わっていきたいと思うけれど、そういうことできませんか」という相談をたくさん受けます。まさに楽しいとか生きがいを感じるようなことが、実はすごく健康という面でもつながっていくのかなと思います。

赤坂さん
 男性は会社という組織の中で色々と自分なりに得意なことを作っていると思うので、それを活かした地域活動をしたり、あるいは全く違う新しいことに挑戦することもいいと思います。実際、認知症にならないようにするには、ご自身が楽しいと思えるようなことを継続的に体と頭と両方動かしてやるということが、どんな薬よりも有効だということが分かっています。たとえ認知症になったり、ある程度進んだりしても、集まっておしゃべりしてお食事をするだけでも刺激になりますし、認知症が緩和されたり、少し良くなったりということも実際に目にします。定年退職して時間ができて「何かしよう」という時に、楽しんでやれることや今までとは全く関わりのなかった方と一緒に色々話し合いながら、体を動かすということが健康にとても良いのではないかと思います。

松田さん
 私は、以前、コミュニティ政策を担当していた際に、市民活動団体の方と親しくさせていただいていました。活発に活動されている方々に共通していることは「楽しんでいる」ということ。仕事と生活のバランスをとる「ワークライフバランス」、地域社会と自分の生活のバランスをとる「コミュニティライフバランス」という言葉がありますが、私が推薦したいのは「ワーク・コミュニティ・ライフバランス」です。仕事をしながら地域社会と自分の生活の3つのバランスをとることが、地域活動に入っていくことができるコツではないかと思います。

柳瀬さん
 生活の中で、生活の一コマとして、少しずつ取り入れていけるような活動を通じて、継続的に地域と関わっていけたらいいのかなということは、皆さんのお話から伺えました。では、実際にこれから地域に関わろうと考えている方に対して、心がけると長続きするということはありますか。

濱さん
 私は、普通の主婦で何も分からなかったので、「とにかく3年やってみてダメだったら断ったらいいわ」という気持ちで民生委員の一期目をお受けしました。新しく民生委員をされる方には、自分ができる範囲を超えたら、後は周囲の人にお願いすることが大切と言っています。必ず自分の中で優先順位を決めて、ストレスを溜めず自分のペースですることをお勧めしています。

柳瀬さん
 周囲の力を上手に借りながら無理を背負わないということがコツなのかもしれません。そのためには、一緒に活動する団体側の配慮も必要であるように思ったのですがいかがですか。

松田さん
 団体にお願いしたいことは、活動を皆さんに見えるようにして欲しいです。誰がどんなことしているか、あるいは、面白そうなお祭りがあっても参加するためにはどうしたらいいのかが分からないという声があります。それを見えるようにしたら、たくさんある活動の中からやってみようと思うものが出てくると思います。

柳瀬さん
 最初、活動に入った時はなかなか慣れないことも多いと思うので、受け入れ側も考慮していただけたら随分参加しやすくなるのかなと思いました。

赤坂さん
 私の家の前が自治会館で、覗いてみると、自治会館での活動が分かりますので「どんなことをやっているのかな」と覗くことからつながることもあるかと思います。後は自分が自治会活動に入ったとしたら、周りの人を巻き込むということが大事になります。周りの方と一緒にすることを普段から心がけることも長続きするコツだと思いました。

柳瀬さん
 誰しも自分の出番を待っているという気持ちはきっとあると思います。出番づくりの点で、松田さんは地域人材の事業をしていますが、継続して活動できている事例を教えていただいていいですか。

松田さん
 去年、5つの企画が始まったのですが、塾が終わっても5つとも続いています。活動を続けられている理由としては、やはり仲間がいるということです。続けていく原動力は、活動をすることによって自分の価値を見つけることが一番の楽しみであり、仲間づくりにつながると思います。

柳瀬さん
 自分が活動に参加することでどういう役割を持って、どのように自分の力を発揮できるかということがすごく大事だと改めて思いました。自分が何かしたいと思ったときに、その何かをなかなか見つけにくいということはきっとあると思います。例えば、豊中市でも市民活動情報サロンや、社会福祉協議会などでは、足を運ばれた方のお話を聞き、その人が変わるきっかけ、そして、生きがいや、やりがいを持つきっかけを提供できると感じました。
 最後に、今日のフォーラムに出られて、どういうことを感じられたかを伺ってもよろしいでしょうか。

松田さん
 落語の中でありましたように「鈴木部長」が「鈴木さん」になることはすごく大事なキーワードだったと思います。素の自分でやりたいことを見つけて、取り組んでいくことが一番の近道ではないかということです。

濱さん
 私のような普通の主婦もこんな風に活動できるということを皆さんにも分かってもらえたらよかったかなと思います。

赤坂さん
 100歳を超えて元気な方は、やはり今を楽しんでいます。日々の生活に自分自身が幸せであると感じることができる方ほど長生きできると思います。その長生きの幸福感の根本を聞いてみると、人の役に立つことで感謝されるということがあります。自分自身が楽しんで、人とつながって、活動して、その結果、人に感謝していただければ最高だと思います。それを実際やっていくことがもしかしたら健康で長生きする秘訣なのではないかということを今日改めて感じました。

柳瀬さん
 地域自治はどうあるべきかと思いがちですが、そこに暮らす一人一人が本当に健康で幸せで生きがいを持って暮らしていくことが、自分の住む地域をもっとより良くしていこうという想いにつながっていくと思います。これからの地域の担い手をどのように考えていくべきかは共通の課題であり、それについて色々考えることはとても大事で、必要なことだと思います。

落語「時うどん」

千里家圓九さん(社会人落語家)

参加者アンケート

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お問合せ

市民協働部 コミュニティ政策課
〒561-8501 豊中市中桜塚3丁目1番1号 豊中市役所第一庁舎5階
電話:06-6858-2727
ファクス:06-6846-6003

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