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二宮 万理恵 メッセージ

ページ番号:127602797

更新日:2020年6月10日

集中治療室(ICU)や緩和ケア…多岐に渡った有意義な後期研修ができます。経験ある医師にとっても、活気を感じる充実した医療現場です。

麻酔科部長 二宮 万理恵 医師

市立豊中病院には大学付属病院にも引けを取らない充実した医療環境があります。異なる施設で経験を積んだスタッフがそれぞれの知識と技術を共有できる自由な雰囲気です。

この地域に腰をおろし、医療に専念できる理想的な環境

卒業間近な医学部学生の頃、当時は現在のような初期臨床研修制度が無かったので学生の内に専門科をある程度決めておくことがスタンダードでした。産婦人科や耳鼻科など麻酔科以外の診療科へ進むことも考えましたが最終的に麻酔科を選択しました。麻酔科では緊急時の気道・循環確保などの技術面や内科的な全身管理も行え、将来的に他の診療科に移るとしても貴重な修練が積めると考えたからです。しかし、麻酔科の奥深さは予想を超え、研修を重ねる程に興味は尽きず、大学での研修を終えた今も麻酔科医を続けています。

豊中病院の麻酔科医師は大学病院からの派遣の医師と、病院に直接雇用される形式の大まかに2種類の雇用形態があります。私は特定の大学医局に属しておらず、後者の直接雇用で就職しておよそ10年が経ちます。通常は本人の希望があっても同施設でここまで長い期間勤務することは難しいと思います。異なる施設に移動して新しい知識や技術を習得することは非常に大事なことですが、慣れた施設から離れ、新しい環境での診療や人間関係は少なからずストレスと感じることもあると思います。その点、病院に直接雇用されることで医局内での人事移動・転勤に影響されず、診療基盤や生活拠点を変える事なく、同じ施設で落ち着いて医療に専念できるのは大きな利点です。

手術麻酔・集中治療・ペインクリニック・緩和ケアを同時に担える事にやりがいを感じる

以前所属していた大学附属病院を退職し、次の勤務先を検討することになった際、手術麻酔症例の充実はもちろんですが、大学付属病院で学んだ集中治療領域の知識を生かせて、さらに高度な経験を積みたいと考えていました。しかしながら手術麻酔にも従事しながら集中治療にも携われる病院は全国的に大学附属病院がほとんどです。当院のように公立病院でありながら麻酔科がイニシアチブを取って、各科と連携しながら集中治療を行っている病院は非常に少ないと思います。

また集中治療の他、当院では7年間ペインクリニック外来を担当させていただきました。ペインクリニックの、特に慢性疼痛の患者さんは身体的要因以外に心理的要因が複雑に絡んでいます。手術麻酔ではほとんど患者さんと会話はしませんが、ペイン領域では患者さんとのコミュニケーションが非常に重要です。処方や処置を行っても医療者と患者さんの信頼関係が無ければ治療の効果が無いばかりか、症状を悪化させてしまう場合があります。ペインクリニックは大学付属病院勤務時代にある程度経験はあったものの、主担当医となって外来を持つことは初めてでしたので、不安でいっぱいでしたがとにかく精一杯患者さんと向き合いました。

そして、私はがん患者さんの苦痛をケアする緩和ケアも担当させていただいますが、ペインクリニックでの経験は非常に生きております。神経ブロックなどの技術面、薬剤処方の知識は当然求められ部分ではありますが、患者さんが何を希望しているのか、身体的な痛みを緩和したら何がしたいのか。患者さんとご家族に寄り添い、同じ目標を患者さんと共に目指すには、やはりコミュニケーションの力が大事になってきます。今でもペインクリニック外来を任された初日の気持ちを忘れずに患者さんと向き合う日々です。

このように当院の麻酔科は手術麻酔だけでなく、ICU、ペインクリニック外来、緩和ケアなど、幅広い診療領域を有しています。一般的にペインクリニックとICUは専門性が高く、それぞれを同時に同じスタッフが診療することは、珍しいことと思います。当院では、高田部長を中心に専門性が高い領域もバランス良く治療を行い、麻酔科医として幅広い診療にチャレンジしたい医師にとっては理想的な環境にあります。

一人ではない、仲間と支え合う温かな医療現場

患者さんの多くは手術前に不安があり、時には、心配で眠れない方もいます。手術麻酔の術前説明では麻酔の内容や合併症のリスクなども理解していただくことも重要ですが、「とにかく安心して手術を受けて元気になってもらいたい」という願いを込めて、ひとりひとりの患者さんにお話をしています。麻酔科医師は外科や内科の医師と異なり、患者さんと関われる時間が少ないのですが、時々、私が術前説明した患者さんから「先日は、ありがとうございました。先生の説明のお蔭で安心して手術が受けられました」と言われる事があります。やはり、そんな時は、うれしくやりがいを感じます。

麻酔科医は手術麻酔を一人で行うイメージがあるかもしれませんが、多くの外科医、看護師、臨床工学技士と協力し合うチーム医療です。さらに当院では麻酔科が集中治療の場の中心を担っているため、外科医師だけでなく内科系など多くの科の医師とも連携できることも魅力です。多くの医師との出会いは知識を吸収でき、また人脈を築くこともでき、後にとても大切な財産となります。

ワークライフ・バランスがとりやすいのも麻酔科の利点

緩和ケアでは、院内外問わず、医師、看護師だけでなく、薬剤師、栄養士、放射線技師、リハビリ・臨床心理士など、手術麻酔だけでは関わり合うことが難しい職種のスタッフとたくさん出会うことができます。そのため、職種の垣根を越えて新たな知識を養え、新鮮な発見があり、毎日大変やりがいを感じています。

現在、医療関係だけでなくケアマネージャーなどの介護職、がんに関わる仕事をしている全ての方のために、緩和ケアチームが「緩和ケア勉強会」を開いています。これは、豊中市を中心に、池田市、箕面市、能勢町、豊能町等、豊野医療圏といわれる広域に発信し、多くの方に参加していただくことをめざしています。この勉強会の計画と運営を私がコアメンバーの一人としてあたらせていただいております。最初は、約40名程だった参加者が、平日の夜にも関わらず、今では140名以上参加していただいています。この企画に多くの期待をいただいている感謝の気持ちと達成感を感じています。今後も地域の人々に貢献できるよう、このような研修活動を麻酔科医師の視点で続けていきたいと思っています。

麻酔科は、実に多岐にわたった診療に携われます。後期研修として、視野を広げ知識を深めるのに最良の環境です。知識や技術、コミュニケーションに自信がなくても大丈夫です。私たちが指導し、サポートします。また、麻酔科はワークライフ・バランスがとりやすいのも長所でしょう。当院の麻酔科医師は、半数が女性で、既婚者も多く、院内に保育園、病児保育もありますから、お子さんがいらっしゃる方も安心して育児との両立が実現できます。女性が働きやすい環境も整っています。スタッフ間の連携も円滑で働きやすい環境です。10年以上当院で勤務を続けている私が証明だと思います。

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お問い合わせ

豊中市柴原町4丁目14番1号
市立豊中病院 事務局 病院総務課 職員係
06-6843-0101 (内線3474)
E-mail:hjinji@city.toyonaka.osaka.jp

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