可燃ごみの流れ
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更新日:2016年1月21日
ごみの流れ
ごみ収集車にて場内に搬入された可燃ごみは、計量後ごみピットに貯留されます。持込ごみについてはダンピングボックスにてごみの内容物を確認の後、ごみピットへ投入されます。大型可燃ごみは受入ホッパで内容物を確認の上、コンベヤにてごみピットに投入された後、破砕機で焼却しやすい大きさに破砕されます。ごみピットに貯留されたごみは、ごみクレーンで充分に撹拌され、均一なごみとされた後、ごみホッパに投入されます。投入されたごみは、燃焼装置上の乾燥、主燃焼、後燃焼ゾーンを移動しながら燃焼し、焼却灰になります。焼却炉はコンピューターを導入した自動燃焼装置で効率よく運転されています。
灰の流れ
焼却炉で完全燃焼したごみは焼却灰となり、灰押出し装置へ排出されます。灰押出し装置にて冷却された焼却灰は、焼却灰搬送装置で焼却灰ピットに送られます。また、焼却排ガス中の集じん灰(ばいじん)はバグフィルタにて捕集され、集じん灰コンベヤへ搬送されます。さらにボイラ・エコノマイザからの落下灰もそれぞれ集じん灰コンベヤへ搬送されます。集じん灰コンベヤに搬送された集じん灰は、集じん灰貯留槽に送られます。集じん灰は混練機で薬剤処理された後、固化飛灰ピットに貯留されます。焼却灰と集じん灰はそれぞれ焼却灰搬出車と固化飛灰搬出車に積み込まれて場外に搬出されます。
ガスの流れ
ごみの燃焼により発生した排ガスは、エコノマイザ、ボイラ、過熱器にて設定温度まで冷却されます。冷却された排ガスには、バグフィルタ入口で消石灰・活性炭が吹き込まれます。バグフィルタでは、塩化水素や硫黄酸化物と消石灰との反応生成物、ばいじん、ダイオキシン類を吸収した活性炭が捕集されます。この排ガスの一部は再循環ガスとして炉内に再び吹込まれる、又は燃焼用空気と混合後、高温混合空気として炉内に吹込まれます。バグフィルタを通過した排ガスは排ガス洗浄塔へ送られ、苛性ソーダを用いて排ガスを洗浄することで、塩化水素や硫黄酸化物等の有害ガスが吸収除去され、清浄なガスになります。その後、蒸気式ガス再加熱器にて排ガス温度を設定温度(約170度)まで上昇させた後、煙道にアンモニアガスを吹き込み、触媒反応塔で排ガス中の窒素酸化物を還元除去します。有害ガス成分が除去された清浄な排ガスは、その後煙突から大気中へ放出拡散されます。
蒸気の流れ
エコノマイザ・ボイラ・過熱器で発生した蒸気は、高圧蒸気だめに集められ、プラント運転上必要な蒸気式空気予熱器、二次空気加熱器、蒸気式ガス再加熱器に送られ利用されます。このほか、過熱器出口からの蒸気は、ボイラのダスト除去のために設けられたスートブロアの蒸気噴射にも使用されます。また蒸気の一部(低圧蒸気)は、リサイクルプラザ、脱気器、場内余熱利用設備等に供給されます。プラント運転上必要な機器に使用される蒸気以外の余剰蒸気は、蒸気タービンに送り発電に使用します。蒸気タービンの出口にはタービン排気復水器が設置されており、タービン排気を冷却し復水にします。さらに蒸気タービン抽気を低圧蒸気として利用し、熱回収効率を向上させています。
復水の流れ
各設備で利用された蒸気は復水となって復水タンクに戻されます。この復水は脱気器で溶存酸素が脱気され、再度ボイラ給水として循環使用されます。スートブロア等の損失に対する補給水として、純水装置にて純水が製造され、不足分が純水タンクを経由して復水タンクへ供給されます。
空気の流れ
燃焼用空気はごみピット外への臭気対策を考慮し、ごみピット内から吸引します。この空気は押込送風機にて蒸気式予熱器に送られ加熱された後、ごみの燃焼を安定的に継続されるために温度が調整され、焼却炉のストーカ下ホッパ内に送られます。他に炉内を適切な温度まで冷却する、又は適正な排ガス中の酸素濃度を維持することを目的として吹き込まれる二次空気や安定した低空気比燃焼をおこなうために吹き込まれる高温空気があります。
排水の流れ
湿式排ガス処理装置より排出される洗煙系排水は洗煙系排水処理され、排水中の重金属等が除去されます。処理後の洗煙系排水は放流水槽へ送られ、下水道へ放流されます。処理で生じた汚泥は汚泥濃縮槽へ送られ、濃縮汚泥とされた後、脱水機で脱水されます。その後、場外搬出されます。洗煙系排水の他にプラットホーム洗浄水等の有機系排水や純水廃液、ボイラーブロー水、場内床洗浄水等の無機系排水があります。有機系排水は生物処理槽で生物処理された後、無機系排水とともにプラント系排水処理されます。その後その他利用水受水槽へ送られ、場内で再利用されます。