帝王切開分娩
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更新日:2025年8月6日
帝王切開分娩
帝王切開術とは、経膣分娩が難しいと医学的に判断される場合に、手術で赤ちゃんを出産する方法です。日本では妊婦さんの約20%が帝王切開で出産しています。帝王切開術には、予定(選択的)帝王切開術と緊急帝王切開術の2種類があります。経腟分娩から緊急帝王切開術に切り替わる可能性もあります。緊急帝王切開術の場合、お母さんと赤ちゃんの安全のために早急に処置が行われることがあります。手術は2階の手術室で行います。
手術の麻酔について
基本的には脊椎麻酔を行うことが一般的です。手術台の上で横向きになって体を丸め、医師が腰から針を刺して麻酔薬を注入します。下半身麻酔ですので、意識はあります。手術中、助産師や手術室の看護師と話をしたり、赤ちゃんの産声を聞くことができます。手術後2~3時間で麻酔が切れ始め足の感覚が分かるようになってきます。
状況によって、全身麻酔となることもあります。手術中、お母さんには薬で眠ってもらい、全身の筋肉の緊張と痛みをとります。そのため、お母さんが赤ちゃんに会えるのは手術が終わって、産科病棟に帰ってからになります。
お母さんと赤ちゃんの面会について
脊椎麻酔の場合は、お母さんも赤ちゃんも状態が安定していれば手術室で、赤ちゃんに触れることが出来ます。その後赤ちゃんはお母さんより先に手術室から病棟に戻り、呼吸等が子宮の外の環境に適応できているかを観察します。お母さんが手術室から病室に戻り身体の状態が安定していれば、病室で赤ちゃんと触れ合い、授乳を始められます。
全身麻酔の場合は、産科病棟に戻り、お母さんも赤ちゃんも状態が安定していれば、病室で赤ちゃんと触れ合い、授乳を始められます。
ご家族との面会について
手術室にはご家族の方は入室できません。手術中は手術室近くの家族控え室でお待ちいただきます。ご家族の方は、赤ちゃんが生まれたら2階のエレベーターホール前で赤ちゃんと面会していただいています。その後、お母さんの手術が終わったら2階のエレベーターホール前でお母さんと面会していただいています。術後の安静のため、術当日の面会は短時間になります。翌日以降は病院の面会基準に沿って面会が可能です。
手術後の鎮痛について
定期的に痛み止めを投与し、できる限り、痛みを緩和します。痛みを我慢せずにスタッフに相談してください。予防的に鎮痛薬の持続投与ができる場合があります。
帝王切開術後の日常生活について
手術日の翌日には痛み止めを使用しながら歩きます。術後2日目以降に母児同室を予定していますが、お母さんの体調をみながら助産師と相談して行います。シャワーは術後3日目から可能です。
帝王切開術後の傷跡について
手術なのでお腹に傷は残りますが、肥厚性の瘢痕予防のため、退院前に傷跡ケアとして傷に貼るテープやシートを医師より案内しています。
