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豆知識【神経内科】:意識消失発作について

ページ番号:259720585

更新日:2023年2月6日

意識消失発作を起こした経験のある方は少なくないと思います。意識消失発作にはいろんな病態がありますが、その鑑別診断には発作を目撃した人から発作の状態を詳しく聞く問診が役に立ちます。例えば手足の動きはどのようであったか、顔色は紫色であったか、意識はすぐに戻ったかもうろう状態が続いていたか、意識消失は何分続いたかなどです。症例によって検査の内容は異なりますが、鑑別診断のために心電図、脳波、頭部MRI・MRA、場合によってはホルター心電図、臥位と急速立位の血圧の差をチェックしたりします。

神経調節性失神は、一時的な自律神経の不調によって脳の血流が低下するもので、目の前が暗くなり気が付いたら冷や汗をかいて倒れているといった特徴があります。その中には30秒以内の短い上肢のふるえを伴い、てんかん発作との鑑別が必要になることがあります。

血管迷走神経反射による失神は、夜アルコールを飲んだり食事をした後や排尿排便を我慢していた時、急に腹痛などの痛みが起こった時や注射を受ける際などに、意識を失って倒れます。

若年者に多い起立性調節障害は、朝がしんどくて起きづらいとか、朝礼で立っている時にばたっと倒れるといった特徴があり、予防には睡眠時間をしっかり取ること、朝食を抜いたりせず毎日3食きっちり食べること、スクワット運動をして下肢の血管運動神経を鍛えておくなどがあります。

糖尿病でインスリンや経口血糖降下剤を使用中の方では、低血糖による意識消失発作があり得ます。高齢の方がベッドや椅子から起き上がる時に、立ちくらみがして意識を失って倒れることがありますが、この時は起立性低血圧を疑います。お薬が原因で起立性低血圧が起こることもあり注意が必要です。特に午前中に立ちくらみ症状が強い特徴があります。血圧を底上げするお薬を用います。また不整脈など心臓の病気で失神を起こすことが稀にあり、その場合は早期診断が重要です。

てんかんのある方は日本に100万人いると言われ、近年高齢者てんかんの方が増加しています。高齢者では、原因不明なことも多いですが原因が分かるものでは脳卒中が一番多く、頭部外傷やアルツハイマー型認知症のような変性疾患も原因となります。てんかんの症状は、四肢を固くしてけいれんする強直間代発作、意識がぼーっとして目の焦点が合わなくなる複雑部分発作などいろんな形がありますが、一人の患者の発作の様式は決まっています。新規抗てんかん薬の登場により、発作は以前よりも抑えやすくなっています。

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