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脳卒中とは?(t-PA治療、血栓除去術)

ページ番号:749581287

更新日:2024年2月9日

脳卒中とは? 日本人成人の死亡原因第4位

脳卒中とは、脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血などの、脳の血管障害が元となる疾患(病気)のことです。

  • 現在の日本人成人の死亡原因第4位、死亡総数の1割強を占める。
  • 運動障害・知覚障害・言語障害などの後遺症が残ることがある。
  • 要介護となる原因の38%を占める。

脳卒中の警告症状(米国心臓協会)

  • 突然 顔・上肢・下肢など身体半身の運動症状、感覚障害が起こる。
  • 突然 視野障害、片目の視力障害が起こる。
  • 突然 言葉がもつれる、話せなくなる、理解できなくなる。
  • 突然 原因不明の頭痛が起こる。
  • めまい感、体の不安定などの症状。

これらの症状が出たとき救急車をよび、できるだけ早く病院へ!

t-PA治療とは?

脳梗塞の多くは血栓が脳の血管に詰まり脳細胞が壊死状態となります。そこで血栓を溶かし、血流を回復させる治療が行われます。t-PAは平成17年10月に保険適用が認められた血栓を溶かす薬のことです。
t-PAの治療効果は高く、発症後4.5時間以内の使用で、後遺症の程度を軽減することが可能です。しかし、全身に作用するため、他に出血しやすい場所があると、血管が血流の圧力に耐えきれず、破れて出血することがあります。そのため、t-PAの使用に際しては、十分な検討を行い使用基準を満たす患者さんにのみ用いられています。

t-PA治療は、発症から投与までの時間が短ければ短いほど有効性が高まります。米国臨床試験の1995年(平成7年)実施データによると、脳梗塞から3ヶ月後の回復率(後遺症なし・後遺症ごく軽微)は、t-PA投与は39パーセント、t-PA非投与は26パーセントです。

血栓除去術

主幹動脈と呼ばれる太い脳血管に血栓が詰まって脳梗塞となった場合、血栓溶解剤(t-PA)の効果が不十分で血栓が溶けにくく、大きな後遺症につながりやすいことがわかっています。そこで、血管内治療(カテーテル治療)により血栓除去器具を下肢の血管から脳血管まで移動させ、物理的に血栓を取り除く方法が開発されました。2015年に発症6~8時間程度まで大きな効果があることがわかり、世界中で使用されるようになりました。2018年には患者さんの状態によっては24時程度まで効果が期待できることがわかっています。この治療法も可能な限り早く行なった方が後遺症を少なくできますので、できるだけ早く救急車を呼んで来院していただく必要があります。当院では救急隊と綿密な連携をとり院内体制を整備しています。

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