今村 博司(副院長兼消化器外科主任部長兼外科部長)メッセージ
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更新日:2024年4月30日
チーム医療を経験し、将来につながる人脈や技術を手に入れて
副院長兼消化器外科主任部長兼外科部長
今村 博司 医師
私が外科医を続けてきて得たものは、師弟関係のような人脈と上級医から“一子相伝”的に受け継いだ技術です。今度は私が次世代にバトンを渡す番です。がんの「チーム医療力」が高い市立豊中病院だからこそ、専門分野や担当科の異なるスタッフと力を合わせて、深みある教育を提供できると思っています。
たくさんの命を救うため、がん治療を学びたかった
人から、「おかげさま」「ありがとう」と言っていただけるような仕事がしたい。それが、私が医学の道を志した動機です。医学部で病院実習が始まった頃、日本人の死亡原因としてがんの存在がクローズアップされており、命を落としかねないがんという病から人を救うことが、「ありがとう」と言っていただける究極だと考えて、外科医になることを決めました。
研修は国が指定するがん治療の拠点病院にお世話になりました。がん患者さんの数がとても多く、治療に必要な設備や人材も揃っていて、多忙ながらも充実した研修期間を過ごすことができました。当時は、がん以外の症例までカバーしなければならないことを不本意に思ったり、体力的にしんどいなと感じたりしましたが、今となっては研修医本人が望む望まざるに関わらず、幅広い経験が出来ることが、将来の力になるのだということがよくわかります。
市立豊中病院には高い「チーム医療力」がある
いまの市立豊中病院には、将来指導的な立場の上級医を目指すために必要な手術の数とバリエーションをクリアするのに十分な症例がありますし、大学病院のようにタテ割りの組織ではないので、科の垣根を越えたチーム医療を体験することができます。この先、豊中市周辺のみならず、日本全国で高齢化が進むことは間違いなく、糖尿病や高血圧などを併発した患者さんが増えてくると思います。そうした難しい症例に対応できる高い「チーム医療力」を備えた環境で研修期間を過ごせることは、必ずや外科医としての診療に膨らみを持たせてくれると確信しています。
また、専門分野に細分化された外科であっても、後期研修医(レジデント)を含めると各科に1~4名ほどのマンパワーがあるため、休日もしっかり担保されています。もちろん仕事中は忙しいですが、趣味や家族との時間を大切にすることもできますし、学会や論文発表などで外に出る機会をつくることも可能です。マスメディアで紹介される外科医は、休日返上で寝食惜しんで働いているイメージが強いですが、それでバーンアウトしたのでは意味がありませんよね。40代や50代になっても意欲的に働き続けられることが、医者としての力量アップにつながるのだと思いませんか?
人脈を広げ、将来の医療を変えるチャンスも
学生時代から、まるで父親や祖父のように慕える師に恵まれ、世界の一線で戦える胃がんの専門知識・技術を磨くことができました。いくら座学にいそしんだとしても、外科診療に不可欠な患者さんやご家族とのコミュニケーションや、多職種連携といった「人とのふれあい」を学ぶことはできません。オペの技術にしても、見て、見せて、アドバイスをもらって習得していくものだと思います。また、一子相伝的な学びの中で、上級医を手伝いながら院外の学会等に参加し、将来につながる人脈を築くことができました。
いまは全国50施設しかない厚生省の指定研究班のリストに加えていただき、胃がんの「治療ガイドライン」の根拠となる試験に携わっています。つまり、目の前の患者さんを救うだけでなく、将来の医療を変える治療に関わるチャンスが、皆さんにもあるということです。
外科医に求められるのは「連携プレー」
もう、外科医が一人舞台の主役を張る時代は終わりました。これからは、チーム医療の一員として力を発揮するために、人と人とのつながりを大切にする意識を持っていなければ、外科医として立ち行かなくなるでしょう。外科医は技術職ですが、見せるべき技はサーカスのようなアクロバティックなものではなく、連携プレーなのです。
私は大阪大学の出身ですので豊中という街に馴染みもあり、文化度の高いこの町の環境をとても気に入っています。加えて、病院全体も外科医局も、人間関係が良くストレスのたまりにくい職場だと保証いたします。前期研修医~後期研修医(レジデント)という外科医としての基盤を整える時期をより良い環境で過ごすことで、皆さんの中にある可能性が花開くよう、私たちもバックアップを惜しまないつもりです。
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