池永 雅一(消化器外科部長兼外科主任部長)メッセージ
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更新日:2024年4月30日
多岐に渡る症例と充実した指導体制のもと
後期研修医が主体的に学べる当院はまさにチャンスの宝庫です
消化器外科部長兼外科主任部長 池永 雅一 医師
外科では診断から治療まで、常に「判断と決断」が必要とされ、その醍醐味はなにものにも勝るものです。
患者さんと向き合って、病状説明や手術説明をするときの人と人との真剣な対峙では、体の芯から緊張感を味わうことになります。「よくわかった」「手術がんばるわ」などの言葉で奮い立たされ、「先生のおかげや」と無事退院されたとき、さらに病気が完治したときには、何とも言えない達成感を感じます。外科医になってよかったと。
外科医の魅力は、自分自身の魅力でもある
私が、消化器外科医をめざした理由は、患者さんを治すことに自らの手を直接使うことが可能であることと、その領域が非常に広いことです。消化管は食道~肛門まで、腹部実質臓器すべてを網羅しています。また、手術前後の周術期管理も自らが行うことで、患者さんと一体となった治療過程を実感します。
診断では、「本当に手術が必要なのか?」「どのような手術が最適であり、どうアプローチするのか?」と、治療計画を考えます。治療・手術では術前に考えて予習し、いよいよ自分自身の手技手腕で腫瘍切除や再建を行います。術後の周術期管理では、患者さんそれぞれに最適な管理を目指して、早期の回復を目指します。これら一連の流れそのものが“外科“の魅力であり、外科医自身の魅力となります。
外科医の修練の場
外科医として、3年目からの専攻医時代から数年間は非常に大切な時期です。この時期に目で見たこと、体で感じたこと、習得したことは何十年経過した今でも忘れることがない体験となるでしょう。従って、その経験数も意義のあるものとなってきます。市立豊中病院は、北摂地域では大阪大学医学部付属病院に次ぐ規模と症例数を誇る病院です。症例数の多さがさまざまな経験値をあげることにつながり、外科医としての引き出しの多さを構築するものになります。
私の研修医時代は、「視て覚えろ」の時代でした。指導医や先輩医師の手術をじっと見ることで多くの時間を費やしてきました。それでは、手技習得はずいぶんと回り道だと感じます。当院では、できるだけ早い段階での機会を提供していきたいと考えています。手技の研鑽はもちろんですが、段階を踏んだ手術の経験をしてもらっています。腹腔鏡下手術が広く浸透し、術野の共有や記録ができだしたことも非常に有利になってきました。術後に手技の振り返りも可能となってきました。
自己研鑽 外科医として磨きをかける
一人の医師、科学者として、症例経験のみならず疑問点などが出てきた場合には、そのことをまとめてみる、分析し解決することも大切な作業です。学会での発表、論文作成です。この作業は未来の医学の発展に貢献することになります。当院では、積極的に学術活動を行っています。熱血指導医のもと、意欲があれば英語論文の作成もどんどん行ってもらっています。自分の論文が後述の論文に引用されて参考文献に掲載されていると、秘かにうれしいものです。
また、後期研修医(レジデント)の成長を支えるのは、指導医だけではありません。他科のドクターをはじめ、看護師や薬剤師などのメディカルスタッフと連携して「チーム医療」を実践していくことは、医師としての総合力を磨く良い機会にもなります。ぜひ、患者さんを取り巻く多くのスタッフとしっかり顔を合わせ、コミュニケーションを密にして、彼ら彼女らの知識も大いに吸収してください。この恵まれた環境の下、外科医としての知識を身に付け技術を磨きながら、多くの症例に向き合ってほしいと思います。
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