摂津能勢の民家(旧泉家住宅)
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更新日:2023年5月11日
国指定重要文化財
摂津能勢の民家(旧泉家住宅)
(せっつのせのみんか・きゅういずみけじゅうたく)
所在地:日本民家集落博物館(豊中市服部緑地1-2(旧豊能郡能勢町吉野))
指定年月日:昭和39年(1964年)5月29日
この家は大阪府の北端、能勢町吉野から昭和35年(1960年)に移したものですが、移築に際して、後世改造されていた部分を原形に復元しました。このような民家は、全国的に少なく、京都府から兵庫県の一部に分布していました。現在、大阪府内では豊能郡だけに残っています。その中でもこの家は最古のもので、定かな建築時期は不明ですが、恐らく300年以上を経過していると考えられます。
この民家の特色は入母屋造茅葺(いりもやづくりかやぶき)の屋根をあげ妻入にし、内部は縦に2分して、片側を室にしている点です。室の前面一間を開放的な広縁とし、土間共、この一間(広縁分)入ったところで戸締りするようになっています。広縁の奥に座敷、その次に土間に向って開放的な台所をとり、後端は周囲を閉した納戸とし、片引戸の入口によって出入します。座敷の横には通路を残して厩(うまや)を設け、奥のやや広い土間に竈(かまど)、流し等を置き、側方には戸口を開いています。細い柱を殆ど一間毎に立て、開口部は極めて少なく、片引戸を多く用いているため、採光は極めて不十分です。また、梁(はり)の架け方にも特色があり、屋根は束(つか)をたてて棟木を支え、垂木(たるき)を配して作られています。周囲半間では屋根裏を見せ、天井は丸竹をならべています。
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