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井戸

ページ番号:907913032

更新日:2023年5月11日

市指定文化財
井戸(いど)
出土地:穂積遺跡(豊中市服部西町)
指定年月日:昭和62年(1987年)9月1日
 穂積遺跡は、西方に猪名川、東方に天竺川がそれぞれ南流する沖積平野上の海抜2m前後の低地に立地しています。この遺跡は各時代の遺溝が重複して存在する複合遺跡ですが、昭和56年(1981年)の穂積遺跡第1次調査の際に、鎌倉時代の井戸が発見されました。
 集落遺跡において井戸の出土はめずらしくありませんが、本例は、上段・中段・下段と構造のちがう3形態を組み合せて構成されており、形式として特異なものです。
 まず上段は一辺約1mの正方形を呈し、幅約20~30cmの板材を縦方向に使用し枠をつくったもので深さは約1mです。中段は中央部に高さ約28cm、径約60cmの曲物(まげもの)を据え、下段は底部を打ち欠いた瓦質(がしつ)の羽釜(はがま)を2段重ねて用いています。
 この井戸の中からは、瓦器椀(がきわん)、箸、杓文字(しゃもじ)、漆器皿などの日常雑器類が多数出土しており、井戸と共に当時の人々の生活をうかがい知る好資料となっています。

市指定文化財
井戸(いど)
出土地:上津島南遺跡(豊中市上津島)
指定年月日:昭和62年(1987年)9月1日
 この井戸はヒノキの木枠板56枚を使用して正方形に組み合わせたものです。板材の長さは転用材も含まれ均一ではありませんが約85cmを測り、幅は約14cmで厚さは約5cmとなっています。井戸自体の大きさは一辺が1.3m、深さ1.9mを測ります。
 井戸の底からは、須恵器の蓋杯(ふたつき)・甕(かめ)、灰釉陶器(かいゆうとうき)の長頸壺(ちょうけいつぼ)、鉄鎌、重圏文軒丸瓦(じゅうけんもんのきまるがわら)などが出土していますが、これらの出土遺物から、この井戸が奈良時代に使用されていたものであったことがわかります。殊に、重圏文軒丸瓦は難波宮等の宮廷関係建物の屋根瓦として使用されていることで知られ、この井戸も官衙(かんが)的建物に付随したものではないかと推察されます。
 当時の井戸としては保存状態も良好で、この種の資料の構造を知る上で価値の高いものといえるでしょう。

お問合せ

教育委員会事務局 社会教育課 文化財保護係
〒561-8501 豊中市中桜塚3丁目1番1号 豊中市役所第一庁舎6階
電話:06-6858-2581
ファクス:06-6846-9649

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