伊藤若冲筆 野晒図
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更新日:2023年5月11日
市指定有形文化財
伊藤若冲筆 野晒図(いとうじゃくちゅうひつ のざらしず)
所在地:豊中市小曽根1-6-38
指定年月日:平成29年(2017年)8月1日
野辺にうち捨てられた人骨が描かれており、髑髏や骨は塗り残して表しています。若冲はいくつかの髑髏を描いていますが、いずれも髑髏2つのみを描くもので、草むらの中に髑髏を描いた作例は、現在のところ本図の他に類例はなく非常に貴重です。
若冲は、寛政二年(1790年)に大病を患い、翌三年には天明の大火後の窮乏のため、相国寺との永代供養の契約を解消しています。寛政四年(1792年)には生家の青物問屋枡源(ますげん)を譲った弟・宗厳(そうごん)が没しています。本図が描かれた背景として、こうした状況が関係しているのではないかと想像される点では、注目すべき作品です。表具のしつらえも優れており、中廻しに描かれた満開の桜と軸首に施された蛍の蒔絵は、視覚的にも意味的にも水墨画を見事に浮き立たせています。
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