村司家住宅
ページ番号:557205126
更新日:2023年5月11日
登録文化財
村司家住宅主屋
(むらじけじゅうたくおもや)
所在地:豊中市蛍池中町2-14-17
登録年月日:平成19年(2007年) 7月31日
村司家住宅は、大阪空港と阪急宝塚線蛍池駅との中間に位置しています。
蛍池は以前麻田村といい、江戸時代には麻田藩の陣屋があり、麻田村はこの陣屋の西側、豊島丘陵の西端まで広がっていました。
当村司家は、麻田藩庄屋村司家の初代分家といい、代々「林蔵(りんぞう)」を名乗り「糀屋(こうじや)」の屋号を用いていた時期がありました。
住宅は増築を重ね二階を足していてかなりの変容をとげていますが、もとは茅葺平屋の農家建築であって、幕末ごろに建てられたと推測されます。
南を正面とし、左手に「ざしき」「つぎのま」「へや」「だいどころ」の四つ間を田の字型に配し、右手を土間にしていました。これはこの地方の農家の典型的な平面構成です。
「だいどころ」はもとの土間部分を合体させ拡張していますが、「ざしき」「つぎのま」「へや」廻りは当初の姿をほぼ残しています。
二階は華道の教授であった先代が、稽古場とするために昭和27、8年頃に建て増したもので、茶室や水屋を備え工夫を凝らした数寄屋建築になっています。
主屋前庭の露地もこのときの造庭。
当家は旧麻田村地区のなかでも数少なくなった近世住宅遺構に数寄屋風建築をたくみに合体させたもので、一階部分は当地方の典型的な民家建築として価値があり、また数寄屋風の二階を載せて農家建築に今日風の改造を加え、大都市郊外の住宅としてのリフォームに成功した建築です。その早い時期の例として意義が深いと言えます。
※当住宅の一般公開は行っておりません。
お問合せ
教育委員会事務局 社会教育課 文化財保護係
〒561-8501 豊中市中桜塚3丁目1番1号 豊中市役所第一庁舎6階
電話:06-6858-2581
ファクス:06-6846-9649