アルコールと健康
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更新日:2023年10月25日
お酒は百薬の長??~アルコール健康障害のこと、知っていますか?~
少量の飲酒は、気分転換やストレス解消になるなど健康に良い影響を与えますが、お酒に含まれるアルコールは薬物の一種。飲酒量が増え、適正量を超えて飲み続けると、がんや高血圧、脳出血や認知症などの病気とともに、うつや衝動性が強まり自殺のリスクが高まります。また、アルコール依存症の発症や飲酒運転による交通事故、配偶者や子どもへの暴力、失業からの生活困窮等、アルコール健康問題は多岐にわたります。
アル法ネット【アルコール健康障害対策基本法推進ネットワーク】(外部リンク)
アルコールとは
酒を飲んで「酔い」などの効果をもたらすのはアルコールですが、酒に含まれるアルコールの濃さ(強さ)は千差万別です。アルコールの体や精神に対する影響は、飲んだ酒の量ではなく、摂取した純アルコール量が基準となります。
・ お酒に含まれるアルコール量(純アルコール量)の求め方(計算式)
液体量×アルコール度数×0.8(アルコール比重)=アルコール含有量
例)アルコール度数5パーセントの缶ビール、500ミリリットル1缶に含まれるアルコールの量を求めます。
500ミリリットル(量)×0.05(アルコール度数)×0.8(アルコール比重)=20グラム
「純アルコール約10グラムを含むアルコール飲料を1ドリンク(10グラム=1ドリンク)」とされています。
健康にも影響の少ない、「節度ある適度な飲酒」とは、1日あたり純アルコール約20グラム(2ドリンク)といわれています。
節度ある適度な飲酒量とは?
1日2ドリンクの目安
(純アルコール約10グラム=1ドリンク)
【参考】厚生労働省(健康日本21「アルコール」)、eヘルスネット
純アルコールで1日20グラムの飲酒とされています。
女性や高齢者、体格、体質によって、これより少ない量になります。
アルコール依存症の人は断酒が必要ですし、お酒を飲む習慣のない人に飲酒を推奨するわけではありません。
多量飲酒ってどれくらいでしょう?
- 生活習慣病のリスクを高める量・・・4ドリンク(純アルコール40グラム)
- 多量飲酒・・・6ドリンク以上(純アルコール60グラム以上)
簡単なスクリーニングで自分のお酒の飲み方をチェックしてみましょう
AUDIT(オーディット)
- AUDITは飲酒の問題の程度を評価するテストとしてWHO(世界保健機関)を中心に開発されたものです。
- AUDITは、最近1年間のお酒の飲み方を振り返りながら答えるものです。あらかじめ普段の1日の飲酒ドリンク数を計算してチェックしてください。
AUDITの結果
・10点未満
今のところあまり大きな問題はないようです。
・10~19点
今の飲み方を続けると、今後、健康や社会生活に影響が出る恐れがあります。
お酒の飲み方を修正された方がよいでしょう。
・20点以上
アルコール依存症が疑われ、健康だけでなく家庭や職場での生活に悪影響が及んでいることが考えられます。
SNPPY-CAT(スナッピーキャット)
- SNAPPY-CATはアルコールの依存度を調べるプログラムとして、岡山県精神科医療センター等が開発したものです。
- 飲酒量や頻度を自覚することで依存症に陥る前に、お酒との適切な付き合いを考えてみましょう。
お酒の量を減らすコツ
1.あなた自身の飲酒問題の程度を知る
AUDITなどのお酒の飲み方に関するテストを受け、その結果から自分の状態を知ります。
また、自分が参加した行事、出来事の書いてある日記手帳を見ながら、過去1週間のドリンク数や、飲まなかった日などを自分で調べておくと、目標設定に役立ちます。
2.お酒を飲むことの効用(メリット)と、お酒を飲むことによる損失(デメリット)をできるだけ並べ挙げてみる
3.このまま飲み続けるほうが得か、減らすほうが得か、冷静に考え、自分の進むべき方向を自分で選ぶ
4.お酒の飲み方をどのように変えるか、自分にできそうな具体的な目標を自分で立てる
例えば…
- 1日のドリンク数を減らす
- 休肝日を1日増やす
などの工夫をしてみる
5.自分が立てた目標を誰かに宣言する
6.お酒を飲む量を減らすための具体的な対処法を考える
例えば…
- お酒を飲みすぎてしまう相手や場所、状況を避ける
- 飲み会の誘いの断り方を上達させる
- 食事をしっかり摂り、お腹をいっぱいにしてからお酒を飲むようにする
など
7.お酒の量を減らすことに成功したら、自分の健康や生活がどのように変わるか、前向きに想像する
例えば…
- よく眠れるようになる
- 体が楽になり、体力がつく
- 家庭や職場などでの人間関係が良くなる
など
8.毎日の飲酒の記録を手帳か日記に付ける
アルコール依存症について
日本のアルコール依存症者は平成25年(2013年)で109万人、アルコール健康障害のリスクが高い多量飲酒者は1千39万人にも及びます。
Q.意志が弱いからやめられないんでしょう?
A.お酒の身体的、精神的な薬理作用によって、お酒のコントロールを失った状態が依存症です。
意志の強さや性格とは関係ありません。
Q.やめたくてもやめられないし、どうしようもないのでは?
A.アルコール依存症は、治療でき健全な生活を取り戻すことができるまで回復します。
保健所や医療機関へ相談しましょう。
豊中市の取り組み
豊中市メンタルヘルス計画
国は、平成25年(2013年)にアルコール健康障害対策基本法を制定し、平成28年(2016年)5月にはアルコール健康障害対策基本法に基づく推進基本計画を策定し、アルコール健康障害の発生予防や早期発見・早期介入を重点課題として位置付けています。
本市においては、平成29年(2017年)3月に策定した豊中市メンタルヘルス計画において、アルコール依存症の予防から早期発見、早期治療、回復支援を当面の重点テーマの一つと位置づけ、切れ目のない支援体制の構築をめざし、取り組みを推進しています。
アルコールと健康を考えるネットワークとよなか
市では、市民のアルコール健康障害の予防ならびに相談・治療・回復を支援するために、関係機関が連携・協働できるネットワークづくりをめざしています。
ネットワークの主な取り組み
- アルコールに関連する情報共有(情報収集、発信)
- アルコール関連問題への支援にかかる連携の推進
- アルコール関連問題への対応力の向上(研修等開催)
など
参画機関
- アルコールやメンタルヘルスに関連する情報発信や研修会のご案内をいたします。
- また、支援(対応)困難事例があれば、参画機関による支援検討会議を開催する
など、他機関多職種による連携・協働を推進します。
事務局
豊中市保健所 医療支援課 精神保健係
支援者向け研修会等
現時点で研修会の予定はありません。
開催が決定次第、当ホームページや広報とよなかなどでお知らせいたします。
相談窓口
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お問合せ
健康医療部 医療支援課 精神保健係
〒561-0881
豊中市中桜塚4丁目11番1号 豊中市保健所
電話:06-6152-7315
ファクス:06-6152-7328
