令和5年度(2023年度)プロジェクト
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更新日:2024年3月18日
豊中市と民間事業者等が協働で課題解決をめざすプロジェクト
豊中市は、柔軟な発想と優れた技術力を持つ民間事業者等と協働して、地域課題の解決をめざすプロジェクト「Urban Innovation TOYONAKA(アーバンイノベーション豊中)」を実施しています。
新たなソリューションの開発・実証実験を通じて、市民サービスの向上と新たなビジネスの創出をめざします。
審査により選ばれた事業には市から上限50万円の補助金を交付します。また、今年度の開発・実証実験を通じて、効果を検証し、次年度以降の展開を検討します。
審査結果について
令和5年度(2023年度)は5案件であわせて51件の応募がありました。たくさんのご応募ありがとうございました。
審査の結果、5団体の採択が決定しました。
募集テーマ | 採択事業者 |
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子育て中、休むのは気が引ける?保護者の「フリータイム」をつくるための調査実証を! | BABY JOB株式会社 |
データでわかる!?駅周辺の「にぎわいづくり」スキームをつくりたい! | 株式会社スピード |
救急の知識を広めたい!アクティブシニア(※)への普及加速の実証実験! | 株式会社HYPER CUBE |
避難所のリアルタイム状況把握はどこまでできる?デジタルツール開発実証実験! | テレネット株式会社 |
保育現場の隠れた課題とは?真の課題を見つけて改革したい! | 株式会社シェンゲン |
※ 元気で就労の意欲にあふれ、豊かな経験と知恵を持っている高齢者。
実証実験の内容について
令和5年度の実証結果をまとめました。
詳細については、下記のファイルをご確認ください。
令和5年度 地域課題解決支援事業 実証結果(PDF:2,634KB)
(1)子育て中、休むのは気が引ける?保護者の「フリータイム」をつくるための調査実証を!(こども支援課×BABY JOB株式会社)
実証実験の概要
豊中市ではこれまでもさまざまな子育て世帯のニーズに対応する支援を実施してきました。
しかし、子育て世帯の課題やニーズは多様化・複雑化しているため、これからも子育て世帯に選ばれるまちであり続けるには、一人ひとりのニーズに応えるさまざまなサービスを提供するなどの進化をし続けることが重要だと考えています。
実証実験では、保護者の時間的負担感を軽減することを目的として、子育てにおいて発生する悩み等を気軽に相談できる仕組みとして、チャットボットでの相談対応の仕組みを検討します。
チャットボットシステムを子育て世帯に使っていただき、使用感や使用傾向などを確認し、チャットボットの有効性を確認します。
アンケートの様子
実証実験の結果
- 子育てに関する情報について、20時以降に情報収集を行う子育て世帯が多く、公的窓口に相談した経験がない保護者の中には、チャット等の非対面ツールであれば相談ニーズがあることが分かりました。
→20時以降~深夜に情報収集を行う保護者は8割以上
→相談手法として、チャットを選択した保護者は6割以上
- 従来のチャットボットでは、「回答が画一的で自分の状況に合ったものでない」、「記述式の質問ができない」といった課題があり、漠然とした悩みに寄り添った対応をする等の目的でAI機能が必要なことが分かりました。
打合せの様子
打合せの様子2
使用したチャットボット
(2)データでわかる!?駅周辺の「にぎわいづくり」スキームをつくりたい!(都市整備課×株式会社スピード)
実証実験の概要
豊中市では、令和3年度に「豊中駅周辺再整備構想」を策定し、平成9年度に策定した「豊中駅前のまちづくりについて(基本方針)」の実現に向け、優先的に取り組むべき内容をとりまとめています。これを受け、豊中駅周辺の賑わいづくりに取り組んでいます。
しかし、豊中駅周辺地区は電車やバスの交通接続の要所で、多くの乗降客があるが、まちの滞在時間が短く、かつてのまちの賑わいが衰退の傾向にあります。
実証実験では、駅周辺地区の滞留促進に繋がる新たな仕組みや機能の検討を目的とし、駅前デッキにAI解析カメラを設置し、平日・休日で、仕掛けの種類や有無の違いによる、滞留の差異を確認します。
仕掛けは、(1)ベンチ (2)ベンチ&人工芝 (3)AR(※)看板の3種類を準備しました。
※ AR(Augmented Reality)…仮想空間の情報やコンテンツを現実世界に重ね合わせて表示することなどにより、現実を拡張する技術や仕組み。仮想現実。
実証実験の結果
- 人が滞留する仕組みや機能として、人工芝を用いた仕組みについての利用意向は高い傾向であることが分かりました。一方、新たな技術を用いた仕組みの利用意向は低く、身近でないものを活用して、“滞在する”理由を作り出すことが難しいことが推察されました。
→ベンチの利用意向は3割以上、ベンチ&人工芝の利用意向は7割以上、AR看板の利用意向は1割
(3)救急の知識を広めたい!アクティブシニアへの普及加速の実証実験!(救急救命課×株式会社HYPER CUBE)
実証実験の概要
豊中市の応急手当実施率は全国的にも差のない状況にあり、救命力世界一宣言に相応しい救命体制の充実をめざすために、救命講習受講率の向上や地域で助け合う仕組みの構築等により、応急手当実施率を向上することを目的とします。
実証実験では、正しい救命知識を簡単に楽しく学べる、デジタル学習コンテンツ(タブレットアプリ)の開発をめざします。
市主催イベント等で市民に体験いただき、学習状況やアンケートを通し、学習効果やUI/UXの評価を実施します。
打合せの様子
救急車について事業者に説明
実証実験の結果
- AIアバターとの会話を通して学習できる、タブレットアプリ『トモニfor救命救急』を開発しました。
- アプリ体験者の学習効果を、アンケートにより取得したところ良い結果が見られました。
→「心肺蘇生法ができる」と答えた人の割合9割以上
→「今後、アプリを利用したい」と答えた人の割合9割以上
タブレットアプリ『トモニfor救命救急』
体験会の様子
体験会の様子2
(4) 避難所のリアルタイム状況把握はどこまでできる?デジタルツール開発実証実験!(危機管理課×テレネット株式会社)
実証実験の概要
豊中市では、市民の方々に避難所開設をはじめ災害情報をいち早く届けるために、これまでも様々な取り組みをしてきました。
しかし、近年の想定を超えるような災害に対応するべく、迅速で正確な情報を市民に伝えるためには、これまで備えてきたインフラだけでは限界があり、AI等の技術を活用した新たなテクノロジーを、避難所開設と運営に利用することで、市民の安心・安全に繋げることを目的としています。
実証実験では、地域の関係団体に協力いただき、デジタルシステムを用いた避難訓練を実施し、参加者へのヒアリングや、業務時間の計測を行い、避難所開設や運営の迅速・効率化に有効かどうかを確認します。
実証実験の結果
- スマートフォンやタブレットを用いた受付システムは、避難所開設や運営の迅速・効率化に一定有効という結果となりました。
- アプリの使いやすさについては、一部改善が必要ではあるが、大阪府への連携のしやすさでは高い効果が認められました。
(5)保育現場の隠れた課題とは?真の課題を見つけて改革したい!(こども事業課×株式会社シェンゲン)
実証実験の概要
豊中市では40年以上前からインクルーシヴ保育・教育を進めており、障害児保育に魅力を感じて転入される方も多いです。
しかし、多様なニーズに応えられるように、人材の確保に向けた求人募集を行っていますが、求人への応募数が少なく、人材不足に陥っています。また、これまでも求人広告によるアプローチやこども園へのシステム導入などにより、人材確保と職場環境の改善に勤めていますが、目に見えた効果は出ておりません。
実証実験では、市内のこども園にヒアリングを実施し、現場の課題の洗い出しと分析を行ったのち、ターゲットに効果的な広告クリエイティブを制作し、実施前後での広告効果を検証します。
実証実験の結果
- アンケートやヒアリング結果から、「公立こども園の働き方改革の必要性」や「早急な人材確保を実現する効果的な広告運用」等が、主な課題として抽出できました。
- 今回の実証実験では、短期的に取り組める打ち手として、「採用媒体の整備」に着手し、市ホームページのデザイン改修等を行い、申込者数の増加に繋がりました。
要綱について
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お問合せ
都市経営部 経営戦略課
〒561-8501 豊中市中桜塚3丁目1番1号 豊中市役所第一庁舎3階
電話:06-6858-2773
ファクス:06-6858-4111