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第六回 市長が聴く「豊中市消防団長 田中照浩さんに聴く」

ページ番号:226273652

更新日:2020年12月25日

実施日

令和2年(2020年)12月23日(水曜)

概要

 新型コロナウイルス感染症が拡大している状況であっても、いつ災害が発生するのかわからない中で、市民が安心して暮らせる地域づくりに日夜取り組む消防団の存在はより大きなものとなっています。
 今回はコロナ禍での消防団活動の苦労や今後の展望などについて、豊中市消防団(以下、消防団)の田中団長と対談しました。

対談要旨

コロナ禍における消防団活動について

長内市長(以下、市長) 
 例年であれば、ポンプ操法大会や消防団フェアなどで、団長をはじめ団員の皆さんとお会いする機会が多くあるのですが、今年は新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の影響で消防団活動の多くが中止となってしまいました。
 しかし、市内に14団ある消防分団(以下、分団)ごとに、火災対応のための訓練は継続していただいており、日夜市民の生命と財産を守るためにご尽力いただいておりますことに、まずもって感謝申しあげます。


田中団長(以下、団長)

 ありがとうございます。コロナ禍であっても、火災などの災害はいつ、どこで発生するか分かりません。消防力が低下しないように、人数などの制限を掛けながらも、各分団でポンプ車等の機械整備や訓練は継続して実施しています。
 動員力や即時対応力と言った消防団の特性を活かすことができるように、できる範囲で日々の活動を続けていきたいと考えています。

市長
 分団の皆さんには大変ご心労をおかけしていますが、市民にとっては大変心強いことです。
 現在、団員数は約520名もいらっしゃいます。地域活動の担い手が減ってきている中で、今年も新しい団員が入団したそうですね。

地域活動の場としての消防団

団長
 ありがたいことに、平成生まれの若い団員や女性も含めて15名入団してくれました。熱意のある人に多く入っていただいており、これからの消防団を支えていってくれると期待しています。皆さん消防が好きで、市民のために頑張るという意気込みのある人ばかりなので、これからの消防団の活力につながっていきます。

市長
 団長は、昭和58年に入団されたそうですが、どのようなきっかけで消防団に入ったのですか。

団長
 入団のきっかけは、職場の先輩に「お前もそろそろ消防団に入団せえへんか?」と誘われたことでした。入ってみると、いい仲間に出会うことができました。長年団員を続けて一番嬉しかったのは、班長になった時のことです。入団当初はたくさん先輩がいましたので、やっと自分の番が回ってきたと思って嬉しかったのを覚えています。
 今も、P T Aや公民分館など地域活動のつながりから入団する人が多いと思いますが、マンションなどの新しい住宅が増えており、地域に長年住んでいない人にも入っていただいています。そういった方も、消防団活動を通じて地域との結びつきを強く感じることができる、これも消防団の魅力の一つだと思います。
 人の命、また自分の命を守るため、厳しい訓練や現場での活動がありますが、その分本当にやりがいがあります。また、一つのことを共有する消防団だからこそ、活動を重ねるたびに素晴らしい仲間と出会うことができ、団員にとっては一生の財産となっていきます。

市長
 「人を救う」という一つの目標を共有する消防団だからこそ、他には無い人間関係が築けるのでしょうね。 そういう意味では、団長も多くの災害現場を経験されてきたと思いますが、今までの消防活動の中で印象に残った現場はありますか。

消防団の団結力!

団長
 1番の出来事は、やはり平成7年の阪神淡路大震災です。団長や副団長は団本部に参集し、また、各分団員は各分団屯所に参集しました。
 私も発災直後に屯所へ参集して、ポンプ車で管内のガス漏れの対応に追われました。各分団は、大災害に備えて事前に本部から受けていた指示のとおり、迅速に活動しました。
 もう一つは、岡上の町であった火災が印象に残っています。当時は副団長だったのですが、第3出場体制といって、市内の多くの団員に出場指令がかかるような大規模な火災でした。
 
市長
 そういった経験を通じて、団員との絆が深まっていくのですね。今年の夏は残念ながら中止となりましたが、市内のポンプ操法大会も団結力の向上に貢献しているのだと思います。
 平成22年(2010年)に開催された大阪府の消防訓練大会では、団長が統括指導者として見事に優勝を果たし、24年ぶりに全国大会に行かれましたね。あの時はどれくらい訓練されたのですか。

団長
 そうですね。大会の約1年前から訓練を開始したので、訓練の回数は数え切れないです。また、他地域の消防団の訓練を見学に行くなど、研究も重ねました。必ず優勝することを使命にしていたので、とにかく一生懸命でしたね。多くの人が仕事をしながら活動しているため、訓練の開始時間はそれぞれの仕事が終わったあとからになります。体力面ではきつかったですが、良い結果を残すことができてよかったです。
 
市長
 大阪府の大会に出場する次の機会が令和5年(2023年)ということですので、団長には長い目で後進の育成にご尽力いただきたいと思います。
 そして、実際の火災につきましても、年末の慌ただしい時期で、火を使用する機会も増えていることから、今月に入ってから件数が増えています。実際に、先日発生した火災においても、たくさんの団員に活動いただきました。

団長
 寒くなり空気も乾燥している中、特に今年は12月が月別で最も火災が多いです。そのため、歳末に向けてはますます警戒が必要になってきます。新型コロナの影響で、消防団を取り巻く環境は大変厳しいものがありますが、団員は「自分たちの地域は、自分たちで守る」という使命感で、消防局と一緒になって、豊中市の安全・安心に貢献したいと考えています。

年末・年始の消防団活動について

市長
 今年の火災件数は昨年に比べて少し多いですが、現時点で死者は出ておらず、これは昭和60年以降初めてのことです。これも、地域防災の要である消防団の存在が大きいと思います。まさに街の底力であり、大変心強いです。
 また、1年の締めくくりに行う歳末警戒ですが、今年も12月27日から29日まで実施していただけるとのことで、20時から24時まで警戒にあたっていただく団員の皆さんには心から感謝します。消防団の皆さんの力を借りて、年末を無火災で過ごし、明るい新年を迎えたいと思います。

団長
 消防団としても市民の皆様が明るい新年を迎えられるように、市内全分団で市民の皆さんに火災予防を呼びかけてまいります。もちろん、新型コロナ対策を徹底し、人数制限・換気消毒マスクを徹底して実施する予定です。
 そして、新年には消防出初式も開催する予定にしています。中止を判断する市町もありますが、時間の短縮や規模を縮小するなど、できることを工夫して行い、安全安心なまちづくりのために団員の士気を高めていきたいと考えています。

市長
 今年は団員の皆さんが一堂に会する機会がほとんどなかったので、出初式では皆さんの勇姿を拝見したいと思います。
 今年は、本当に新型コロナに振り回された一年でしたが、来年はどんな年にしたいですか。

これからの消防団活動について

団長
 来年がどのような状況であっても、消防団としての誇りを持って「市民の皆さんのために頑張るんや!」という大きな気持ちで、これまでと変わらず消防局と一緒に安全・安心な地域づくりを行っていきたいと思います。
 そして、叶うのであれば、新型コロナが落ち着いて、団員が全員で大きい声を出して、伸び伸びと活動できるような年になって欲しいと強く願います。

市長
 私もそうなることを切に願っています。本日、団長から話を聞いて、消防団は、自分たちが暮らす身近な地域を守るという使命感を遂行できる活動であり、若手の人にとっても仕事や家庭以外で良い仲間を作れる場であることが分かりました。
 子どもから幅広い年齢層で消防活動に憧れる市民は多いと思います。豊中市は消防団活動を上手くP Rして、市職員も含めて、市民の皆さんに入団を促進するための糸口を作っていきたいと思います。
 団長の前向きな気持ちと団員の皆さんが紡ぎ出す地域の力で、この難局を乗り越え、これからも「安全・安心 健康先進都市とよなか」として、市民の皆さんが住んでみたい、住み続けたいと思えるまちを一緒に築いていきたいと思います。そのために、これからもご支援ご協力をよろしくお願いします。

お問合せ

都市経営部 秘書課
〒561-8501 豊中市中桜塚3丁目1番1号 豊中市役所第一庁舎3階
電話:06-6858-2010
ファクス:06-6858-4111

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