第八回 市長が聴く「豊中市公民分館協議会会長 大濱浩子さんに聴く」
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更新日:2021年11月9日
実施日
令和3年(2021年)10月27日(水曜)
概要
豊中市には全41小学校区に、だれもが気軽に参加できる身近な学びと集いの場である「公民分館」があります。
今回は、コロナ禍における取組みや今後の展望などについて、長内繁樹市長が豊中市公民分館協議会の大濱浩子会長と対談しました。
対談要旨
コロナ禍での取組み
長内市長(以下、市長)
新型コロナワクチンの接種が進み、以前に比べて新型コロナウイルス感染者数は減少してきました。
ようやく公民分館も地域行事を再開していただける状況となりましたが、まだ手探りで始められていることと思います。
大濱会長(以下、会長)
そうですね。 もし何かあったら、と考えるとナーバスになってしまいますが、感染状況が落ち着いてきたので次のステップを踏むときだと思っています。
この秋には、徐々にではありますが文化祭などの行事を実施する公民分館が出てきました。
市長
先日出向いた公民分館では、体育祭の代わりに体力測定をしていました。地域の方は好きな時間に小学校の運動場に来て、密にならずに体力測定ができる。子どもも大人も一緒になって体を動かしていて、すごく良い取組みだと思いました。
また、WEBで文化祭を開催したり、PTAと連携して学校の校舎にプロジェクションマッピングをしたり、それぞれ工夫を凝らした新しい取組みが出てきていますね。
会長
地域活動をやらない方が誰からも責められず、した方が非難される風潮になっていました。コロナ禍であっても、可能性を信じて準備してきた校区もあり、苦労が実って本当に良かったと思います。
市長
感染症対策などで困ったことがあれば市の保健所に相談してください。安心して地域活動ができるようにしっかりとサポートさせていただきます。
ところで、大濱会長はどのようなきっかけで、地域活動を始められたのですか。
継続の秘訣は?
会長
きっかけはPTAからです。PTA活動では、様々な地域団体と協力することが求められます。たとえば、地域で犯罪が発生すると、PTAや健全育成会などが地域内を巡視します。連携が取れていないと、巡視する区域や時間が重なって非効率になります。私は団体間で情報を共有する必要性を強く感じたので、PTAをはじめ、健全育成会、指導ルームなど地域団体にはできるだけ参加するようにしました。
また、公民分館には、私が体育祭に参加した際に気が付いた改善点について、もっとこうすれば良いのでは、と外から意見するだけではなく、自ら取り組むべきだと考え参加することにしました。自治会選出の委員として加入し、その後、主事を4年ほど経験して裏方を学び、平成25年から東泉丘公民分館の分館長をしています。
市長
素晴らしいですね。PTAの活動をきっかけに動員がかかって、公民分館に参加される方も多いのでしょうね。
会長
校区によってはそういったルートが伝統的に確立されていることもあるようですね。
以前、他の校区で理想的な話を聞きました。その人は、自分が子どもの時に公民分館の体育祭などで地域のおじちゃん、おばちゃんに大変お世話になったお返しがしたいと思っていたらしく、自分が親になって当然の流れでPTAや公民分館活動をしていると言っていました。
市長
理想的ですよね。ただ、そのためには豊中市に住み続けてもらわなければいけません。私が一番力を入れていきたいことは、大学などで一度は豊中市を離れても、就職や子育てのために戻ってきたいと思えるまちをつくることです。そのためには教育文化都市としてのブランド力を高め、何よりもっと市民が輝けるまちにしていきたいです。
地域で公民分館活動をしている姿を拝見すると、大濱会長はいつも楽しそうにされていますね。大濱会長が地域活動を続けていける秘訣は何ですか。
会長
やはり公民分館の役員の皆さんが楽しんで活動してくれていることです。役員会で会ってお話しをして、企画を立てたりするのがすごく楽しいと言ってくれます。「行きまっせ。やりまっせ。」と率先して動いてくれる役員がいるおかげで、私自身も楽しく継続して活動することができています。
様々な声を聴く
市長
素晴らしい仲間に囲まれているのですね。実際は、仕事などで忙しくて地域に出ていくことが難しいという声を良く耳にしますが、若い世代の方も参加しやすいような工夫とかはありますか。
会長
そうですね。できるだけ、しんどいことは減らすようにしています。例えば、以前は地域に配布する公民分館だよりを担当がポスティングをしていましたが、今は業者に委託して負担を軽減しています。業者の方が速いし、予算でできることはなるべく手を煩わせないように工夫しています。
市長
負担をできるだけ減らすことと、楽しく活動することができる環境づくりが大切なのでしょうね。
会長
若い人たちだけでもだめだし、年配の人だけでもいけない。色々な人の意見が取り入れられるようにすることが大事だと思っています。
また、これからは、私たちのような中間層にも光を当てたいと考えています。大学生や新社会人の親世代は、子どもの様々な人生のチャレンジを支えていたり、一方で親が介護などで頼りにしてくる年代でもあります。
大変忙しいなかで、せめて地域では、その人たちが楽しめる企画やほっとできる場を作っていきたいです。
市長
老壮青と言うように、様々な年代のニーズを取り入れることが大切ですね。
それでは、これからこんな公民分館活動ができたらいいなとか考えはありますか。
これからの公民分館
会長
昔と比べて休日の過ごし方やレジャーに対する考え方が変わってきています。最近は大型レジャーランドができたり、インターネットを介しても様々な経験ができます。
公民分館活動も今のニーズに合わせて、しっかりとその価値を高める必要があると考えています。
市長
大型レジャーランドやインターネット上の仮想空間ではなく、地域に何が求められているかを考えなければならないですね。
会長
地域には様々な年代や価値観を持つ人が暮らしていますので、柔軟に対応する必要があると思っています。
各小学校区にある公民分館ですが、校区によって地域性もあるので、それぞれの校区にあったやり方を模索しなければなりません。
いきなり全部変えるのは難しいですが、できる校区からモデル的に新しい取組みに挑戦しやすいような仕組みが必要だと思います。また市にはその部分をしっかりとサポートして欲しいと思っています。
市長
そうですね。体制や資源も一律ではないので、すべての校区で一斉にというのは難しいと思います。
できる校区から時代や地域性に応じた新しい事業に挑戦してもらえるように、市からの交付金も活用しやすい方法に見直していきたいと思います。
会長
今回は公民分館を取り上げていただいてありがとうございます。まだまだ、公民分館活動をご存じない市民の方もおられると思いますので、これからも取り上げていただければ良い広報になりますし、私たちの活動の励みにもなります。
市長
分かりました。私もできる限り地域に出向いて、公民分館の皆さんの活動に参加させていただきたいと思います。これからの活動に期待していますので、どうぞよろしくお願いします。
会長
ありがとうございます。地域でお会いできることを楽しみにしています。
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