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第二回 市長が聴く「豊中市医師会会長 飯尾雅彦さんに聴く」

ページ番号:220606555

更新日:2020年10月1日

実施日

令和2年(2020年)9月16日(水曜)

概要

 新型コロナウィルス感染症(以下、新型コロナ)の拡大防止と経済対策の両立が重要な課題となるAfterコロナ・Withコロナ時代のまちづくりをテーマに一般社団法人豊中市医師会会長飯尾雅彦さんと松岡太郎豊中市保健所長を交えて対談し、感染症拡大防止や検査体制の強化、今後の見通しなどについて意見を交わしました。

対談要旨

新型コロナの現状について


長内市長(以下、市長)
 現在、豊中市におきましても第二波のピークは越えたものの、予断を許さない状況が続いています。医師会の皆さんには、帰国者・接触者外来(以下、新型コロナ外来)を開設して以降、最前線で大変な役割を担っていただいております。
 医療現場では大変ご苦労も多いかと思いますが、この間の状況をお聞かせいただけますか。

飯尾会長(以下、会長)
 そうですね。感染しても目立った症状がでない場合もあり、PCRなどの検査以外では正確に見分けることができない非常に厄介なウィルスと日々対峙しています。
 新型コロナが流行り出した頃の出来事ですが、受付で海外渡航歴を話されずに、診察室に入って初めて感染症危険地域からの帰国者であることが分かり慌てたことがありました。診療所で感染が広がることは絶対に避けなければなりません。普段の診察においても気を抜くことができないストレスはあります。


松岡保健所長(以下、所長)
 第二波は若い方を中心に広がりました。20~30代は無症状や軽症で済むことが多いですが、高齢者や基礎疾患がある人にとっては命とりです。実際に本市でも亡くなられているのはすべて高齢者です。
 また、第二波では感染者数の減少傾向が鈍化しており、このまま第三波を迎える可能性もあり、引き続き動向を注視する必要があります。

豊中市における対策

市長
 市では「みんなで守ろう高齢者」というキャンペーンを行い、重症化する恐れが高い高齢者に対する感染防止を市民の皆さんに呼びかけています。また、医師会のご協力もいただき、10月1日から高齢者を対象としたインフルエンザ予防接種を無料とすることで、同時流行に備えていただきたいと考えています。
 会長は市が実施している感染症対策について、どのように感じておられますか。
 
会長
 この間、市のコールセンターで患者さんの症状などが丁寧に聞き取られたうえで医療機関に紹介されるので助かっています。また、新型コロナ外来を中心として検査体制が確立されており、保健所が本当に良くトリアージくれていると思います。

市長
 約10年前に流行した新型インフルエンザの経験が役に立っています。当時は保健所に電話相談が集中して業務が上手く回りませんでした。そのことを教訓に今回は市役所庁舎内にコールセンターを設置して事務職員が相談を受け付けています。そして、専門職の対応が必要な内容のみを保健所に回すようにして保健所の負担を軽減しました。
 中核市になってから、市の保健所となったために、このような独自の感染症対策が実施できるようになりました。

今後の見通し

市長
 ところで、秋から冬にかけて新型コロナの第三波が心配ですが、季節性のインフルエンザの同時流行も懸念されます。見通しはいかがでしょうか。

会長
 そうですね。現時点では、昨年と比較してインフルエンザは流行っていないです。マスクの着用と手指消毒で新型コロナ以外の感染症も予防できていると推察されます。しかし、秋の行楽シーズンには人の動きがでるので、注意深く今後の動向を見ていかないといけません。

所長
 今年の夏は、手足口病やヘルパンギーナなどの感染症も少なかったです。色々な感染症が減っています。

検査体制の拡充策について

市長
 インフルエンザなど他の感染症も防ぐことができているのは幸いです。しかし新型コロナに関しては、特効薬やワクチンが開発されていないので、しばらく感染拡大と小康状態の波は続くと思います。
 医師会の協力により、身近な医療機関で検査を受けることができる体制が整ってきており、市民の安心は今後より大きくなると思いますがいかがですか。

所長
 感染者が増え始めた3月以降、医師会から交代で130人を超える医師を新型コロナ外来に派遣していただいています。検査体制の拡充にも医師会が積極的に協力してくれていることで、保健所職員の気持ちが非常に楽になっていますし、他の保健所からも羨ましがられています。

会長
 市と医師会との良好な関係は、先輩方が築いてこられた礎が引き継がれています。歴史ですね。

市長
 会長の言葉をお聞きして誇らしく思います。今では60施設を超える医療機関で検査を実施してくださっています。また、随時その数は増えていくということで、医師会の協力に改めて感謝いたします。

会長
 医師にも感染リスクはありますが、市のバックアップがあるので会員の皆さんも納得してくれていると思います。ただ、昨年度に比べて医業収益が低下していることが心配です。

市民の健康対策について

市長
 患者数の減少及び感染症予防対策が経営に大きな影響を及ぼしており、大変厳しい状況であることは認識しています。そこで8月に厚生労働省に直接陳情に行ってきました。厚生労働大臣に市内の医療機関の実情を聞いていただき、医療機関への財政的支援に関する要望書を手渡してきました。厚生労働大臣も重く受け止めてくださり、一定の制度化がなされる見込みができました。

会長
 ありがとうございました。
 実際に、受診控えによって昨年度に比べて10~15%減少しています。慢性的な疾患をお持ちの患者さんは、服薬など生活習慣病の管理ができていないのではないかと危惧されます。受診を控えることによって、病気が悪化してしまっていないか気がかりです。

所長
 健診・がん検診の受診率も下がっています。新型コロナにかかっていなくても、他の病気になっている可能性もあります。医療機関には標準予防策を取っていただいているので、感染症が気になって受診を控えている方にも、定期的に健診・検診を受けて欲しいと思います。

市長
 早期発見・早期治療が大切ですね。感染症を気にし過ぎて本来必要な受診まで控えて病気が悪化してしまうのは本末転倒です。市でもしっかりと広報していきます。
 感染症は、手洗いとマスクの着用、それと三密の回避でしっかりと予防できます。これからの行楽シーズンは、行動範囲が広がると思いますが、正しい知識と適切な行動を呼びかけていきたいと思います。
 また医療機関には今後に備えて必要な医療物資の供給など引き続き行います。市がサポートできることがあればおっしゃってください。医師会とタッグを組んで感染拡大の防止にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

会長
 ありがとうございます。非常に心強いです。私ども医師会も医療を通じて豊中市民に貢献できればと思います。今後ともよろしくお願いいたします。


左 とよなっカメ 右 マチカネくん

お問合せ

都市経営部 秘書課
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