第21回(令和5年度第6回)長内市長ふれあいトーク「豊中の未来をいっしょに考えよう!」
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更新日:2024年3月26日
今回は、令和5年(2023年)11月に開催した「SDGs政策コンテスト」の出場者の方とふれあいトークを実施し、政策コンテストの提案内容や市政への意見等について、意見交換を行いました。
SDGs政策コンテストは、学生・社会人の若者たちが、SDGsの視点で、豊中の未来を考え、市政へ主体的に参画する意識を醸成するために実施しました。出場者は、フィールドワークやワークショップを通じて、豊中市の課題などを調査し、政策を立案しました。
日時:令和6年(2024年)1月30日(火曜) 午後3時から
場所:豊中市役所第一庁舎3階 第1応接室
ふれあいトーク出席者
出席者 | グループ名 | 提案テーマ |
---|---|---|
牧田 耀 | 響け! | 音楽あふれるまち豊中について |
田中 怜菜 | Hamada Toyonaka | 家庭廃油回収と地域活性化について |
谷口 幸大朗 | 豊中と共に | 地域コミュニティ活性化から地元意識の醸成 |
吉塚 祐太 | 南部わくわくカーニバル | 南部地域の活性化 |
大杉 仁美 | Public Policy | 外国人が住みやすい豊中について |
元木 健太 | 隣のハナちゃんはうちの孫 | 市民活動の活性化により世代間交流を育む |
ふれあいトーク
市長
本日は、高校生、大学生をはじめ若い世代の方にお集まりいただきました。ぜひ、率直なご意見を聞かせていただきたいと思います。まずは、SDGs政策コンテストでの提案内容をお聞かせください。
牧田 耀さん
牧田さん
私は、豊中がもっと音楽の盛んなまちになるような政策を提案しました。
市立中学校の吹奏楽部に所属していた時、新型コロナウイルス感染症の影響で、練習時間が大幅に減りました。今の部活動は、制限が厳しく、何時間も練習をするのが難しい現状があります。豊中にはいろいろな音楽施設があり、指導者もたくさんおられるので、上手に活用しながら、吹奏楽に打ち込みたい学生の活躍できる場として、学外クラブチームの創設を提案しました。
高橋 千帆美さん
高橋さん
今回、ミュージックチャイムの普及を提案しました。ミュージックチャイムは、子どもたちに帰宅を促すことを目的に、午後5時に防災スピーカーから音楽を流すもので、豊中市では2か所で流しています。その防災スピーカーで、豊中市の吹奏楽団体の音楽を流し、ミュージックチャイムを市域全体に普及させることで、新たな防災スピーカーの設置につながり、防災の面でも音楽の力が役立つと思います。豊中市をもっと音楽あふれるまちにすることで、愛着心を持って過ごせる場所にできたらと思っています。
田中 怜菜さん
田中さん
私たちのチームは、廃食用油の回収を事業とする会社の若手メンバーで構成しています。豊中市で廃油からキャンドルを作るイベントを実施した際、他市に比べて興味を持たれる方が多く、環境意識の高い方が多い印象がありました。豊中市は、転勤される方が多く、地域とのつながりが薄れてきているところが課題としてありましたので、油の回収イベントをきっかけに、市民の方と一緒になって、まちづくりにも活かせていけたらと思っています。
谷口 幸大朗さん
谷口さん
私たちは、豊中市の自治会加入率の減少と、様々なところで問題となっている若手の減少に注目し、どうすれば若い力が豊中市に集まるのかを考えました。豊中市の「地域ささえ愛ポイント」制度を活かして、有償ボランティアを展開していけば、市内外の学生も集まり、イベントや新しい取組みに積極的に参加してくれるのではないかと考えました。既存の制度を活かすことで、実現可能性が高くなるのではないかと思い提案しました。
吉塚 祐太さん
吉塚さん
豊中市の南部地域の人口減少の問題を解決しようと思い、「南部わくわくカーニバル」という政策を考えました。ターゲットを若者に絞り、廃校レストラン、イベント施設、運動施設を融合させた複合施設を作り、それをSNSでPRする政策です。廃校レストランやイベント施設は、若者には大変魅力的な施設です。イベント施設で音楽の演奏ができれば、SNSを通じて豊中の魅力を全国の人に発信できると思います。
大杉 仁美さん
大杉さん
豊中市は日本で一番外国人居住者に手厚い自治体だと思います。豊中駅前には、とよなか国際交流センターがあり、5か国語対応の市町村が多い中、豊中市は11か国語に対応するなど、手厚いサポートが魅力的だと感じました。しかし、周りに知人のいない外国人居住者には、サポートが届かず孤立してしまう可能性があることが課題と気づき、充実した豊中市のサポートまでいかにしてつなげるのかに着目し、今回提案しました。
元木 健太さん
元木さん
共働きの世帯へのサポートについて、民間企業に頼ることも良いですが、それ以上に、40万人の素晴らしい市民に、いろいろな活動をしてもらえたら良いのではないかと考えました。そのためには、市民同士の意見交流の場や市民活動を応援する仕組みを構築することが大事だと考え、とよなかLABを提案しました。
市長
様々な観点と立場から提案をいただきありがとうございます。フィールドワークやヒアリングで、しっかりと豊中市のことを調べたうえで提案いただき、各担当課も非常に参考になる提案だったと思っています。
今後、2050年には大阪府で2割、大阪市も1割ほど人口が減ると予想されています。豊中市は8%減少で、他自治体と比べると良く見えますが、大都市に隣接し、住みやすそうという、目に見えないブランド力に支えられているだけではないかと思います。そのため、豊中市では、「子育てしやすさNo.1のまち とよなか」を重点施策に位置付けました。今後の人口減に対応する目的もありますが、子育てに優しいまち、子育て世代が住みたいと思えるまちは、すべての世代にとって暮らしやすいまちとなります。今後5年間で、子育て施策に集中的に100億円規模の投資をし、若い力をどんどんまちの中に取り入れ、福祉や子育てとインフラ整備のバランスを取りながら豊中市の売りを作っていきたいと思います。皆さんの提案とどのようにつながるかが楽しみです。
次に、豊中のことを調べいただいた中で、このようなことがあれば豊中に住んでみたいなどのお話を皆さんから伺いたいと思います。
牧田さん
市が決定した練習時間の方針がなければ、自分が中学3年生の時に吹奏楽部で全国大会に行けていたのではと思う気持ちがあります。国の方針で仕方がないことではありますが、「音楽あふれるまち」としては、中学生が部活を思う存分できる環境を作ってほしいと思います。
市長
牧田さんの年代が一番コロナの影響を受けていたと思います。音楽あふれるまちとしては、感性豊かな世代に時間とお金を投資したいと思っています。
子どもたちへの投資でいうと、修学旅行などの費用やドリルなどの副教材費の公費負担を始めます。様々な子どもたちの課外活動も将来に関わる良い体験機会でもあるので、しっかりと支えていきたいと思います。
高橋さん
高齢の祖母が千里中央に来た時、エレベーターが少なく移動が大変でした。高齢者が困っていることは、子育て世代の方も困っていると思うので、バリアフリーなどのインフラ整備を駅周辺でも進めていただけたら、どの世代も住みやすくなると思います。
田中さん
豊中の方は、リサイクル意識がすごく高いと感じています。以前、高校の先生とSDGs教育に関して、まちづくりと環境のことをどのように教えたらいいか相談を受けました。環境に対して何かをしたいけど、どうしたらいいのかわからないと思っている方がすごく多いと思います。他地域に比べ、リサイクルをやりたいという人が多い印象がありますので、もっと環境を推しだしてもいいのかなと思っています。
市長
環境については、小学生の学校教育に組み入れているので、意識が高いのかもしれません。ただ、2050年の目標が大きいため、意識を高く持ちたいと思います。
谷口さん
フィールドワークや調査を通じて、豊中市がいろいろな政策をしていることがわかりました。これまで公民分館の存在を知りませんでしたが、公民分館で若者への教育や体験の機会を設けているなど、豊中の良さをもっと外部に発信して豊中の良さが伝われば、より人が集まって活性化するのではないかと思います。
市長
公民分館の良さに着目していただいてありがたいと思います。他にも豊中の良いところの一つに、インクルーシブ教育があります。障害の有無に関わらず、まずは地元の学校に通うことを考えてもらう取組みをしています。
また、豊中の新しい売りとして、大阪国際空港近くの原田緩衝緑地を公園化し、カフェなどを作る計画を立てています。豊中には観光スポットが少ないので、SNS等で拡散してもらい多くの人で賑わってほしいと思っています。
豊中の良さを広く発信できるよう考えていきたのですが、例えばSNSではどのような工夫をすれば関心をもってもらえますか。
谷口さん
長々と説明が入っている投稿は飛ばしてしまいます。インパクトがあれば、投稿を見た瞬間に少し目が留まり、興味があるものであれば、じっくり見ようと思います。
吉塚さん
私たちの班もSNSの活用が重要と考えています。原田緩衝緑地にカフェを作る話がありましたが、カフェは女性に人気ですし、飛行機を間近で見られるスポットは男性にも子どもにも喜ばれます。新しいスポットに来た人が、他にどんなところがあるだろうと探せば、豊中の他の場所も魅力的と感じると思います。
大杉さん
豊中市のインクルーシブ教育について、子どもの価値観形成の期間に、どのような人に対しても平等に接することができる機会ができて、すごく良いと思います。これは、外国人にも当てはまると思います。取材時、どうしても近所の方とうまく付き合えないとの話も聞きました。外国人への理解を小学生の時から進めていけば、子どもたちもなじめると思います。また、そのことをもっと情報発信すれば、外国人の方が日本に来る際に、豊中市を選ぶきっかけになると思います。
市長
とよなか国際交流センターで11か国語に対応していることの効果が一番現れたのが、新型コロナウイルス感染症の流行時です。感染症の正しい理解とワクチン注射の発信について、一般のクリニックでは対応が難しい部分がありましたので、問診票のひな形の配布や外国人専用のワクチン接種コーナー等を設けました。そのような取組みによって、何かあればすぐに相談ができる場所があることをわかってもらえました。また、豊中市では、昔からインクルーシブ教育や多文化共生が市政推進の基本理念としてありました。特に、インクルーシブ教育について、障害の有無に関わらず地元の学校で受入れができる体制があることは、これからも大切にしていきたいと思います。
元木さん
豊中市は、空港が近いことが大きな強みだと思います。今住んでいる地域は、空港へ10分、新幹線の駅へ10分で行けます。日本中でも、豊中ほど空港や新幹線など交通のアクセスが良く、公園がたくさんあるところはないと思います。近隣市に勝る豊中の強みだと思います。
市長
人口減少時代に、都市間で少ない人口を取り合うのはどうかという議論もありますが、それは行政間の話です。市民からすると、住みやすく質の高いサービスを提供してくれる自治体に住みたいと思うはずです。やはり市民税を納めて良かったと思ってもらえる使い方をして、住んでよかった、これからも住みたいと思っていただけるまちをめざしていきます。
皆さんの提案を聞いていて、さらに知恵をしぼらないといけないと思いました。本日はありがとうございました。
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