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第24回(令和6年度第3回)長内市長ふれあいトーク「いつまでもイキイキと暮らせるまちへ」

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更新日:2024年12月6日

今回は、豊中市立地域共生センターと岡町・桜塚商店街で開催された「いきてゆくフェス2024」に出席しました。
いきてゆくフェスは、多世代交流やおしごと体験等様々な催しを通して、高齢者の社会参加や介護・福祉について楽しみながら知ることができるイベントです。
ふれあいトークでは、同フェス実行委員会の方々と、いきてゆくフェス2024の見どころや特徴、介護や福祉の現状や課題、思いなど、意見交換を行いました。

イベント概要

イベント名:いきてゆくフェス2024
日時:令和6年10月27日(日曜) 午前10時から午後3時
場所:豊中市立地域共生センター、岡町・桜塚商店街ほか
主催:豊中市、一般社団法人豊中市介護保険事業者連絡会
企画運営:いきてゆくフェス2024実行委員会

ふれあいトーク

いきてゆくフェス2024実行委員長の岩田さん、副実行委員長の岡部さん、原田さん、(一社)豊中市介護保険事業者連絡会代表理事の村上さんとふれあいトークを実施しました。

いきてゆくフェス2024の見どころについて

司会
「いきてゆくフェス」は、前身の「いきいき長寿フェア」からリニューアルして3年目を迎えると伺っています。この「いきてゆくフェス」の特徴や見どころを教えてください。
岩田さん(実行委員長)
これからも豊中で「いきてゆく」という思いをもって、多世代で交流をしていこうというイベントです。体験型、講座、スポーツ大会、相談ブースなど6つのコンテンツで様々な催しを行っています。子どもから大人、高齢者まで楽しんでいただきながら、日頃の介護の疲れや辛さを忘れてもらえるようなイベントになっています。
市長
すばらしいイベントですね。今までは、市役所の第二庁舎ロビーで行っていましたが、商店街に出ていくことになったきっかけは何ですか。
村上さん((一社)豊中市介護保険事業者連絡会代表理事)
以前から、介護・福祉の魅力をもっといろんな人に触れて見てもらいたいという思いがありました。
もっと地域の方々や多世代を巻き込みたいと思ったときに、岡町・桜塚商店街さんや豊中市とお話させていただき実現に至りました。
地域の皆さんの生活動線上でイベントを開催することで、多世代への広がりができるようになりました。
行政と民間事業者、地域が一体となって生活動線上でイベントをやっている事例は全国的にも例がなく、大学関係者が見学に来られるなど、他の地域からも注目されています。

市長
一つの会場で実施するのではなく、多くの人が通る商店街で開催することで、子どもから高齢者まで通った人にちょっと覗いてもらえるのが良いですね。
介護保険制度が導入された当時は、核家族化の進行などを背景に、家族で担う介護から社会全体で支える介護への転換がポイントでした。これからの介護は、多世代化と社会化が重要になってきます。オープンな場で介護・福祉について広く知ってもらうことで、社会全体で支える気運を高めることが大切だと思います。
皆さんの先駆的な活動は、どんどん参考にしていきたいと思います。

介護や福祉の現状や思いについて

司会
介護や福祉について、皆さんが普段思っていることや感じていることがあれば教えてください。
岩田さん
福祉の仕事で多くの人と関わる中で、人生っていろいろだなと感じます。利用者それぞれの価値観の違いを感じ、個々の価値観を大切にしながらサービスを提供しています。眉間にしわがあるよりも、目じりにしわのある笑顔の多い人生を送っていただきたいと思いながら日々仕事をしています。
市長
皆さんの業界にもマニュアルはあると思いますが、個別ケース対応が一番大変難しいですよね。
岡部さん(副実行委員長)
世の中全体が人材不足と言われる中で、特に介護・福祉事業は3K(「きつい」、「汚い」、「危険」)と言われており、人材不足が深刻な状況にあります。介護の良い面をどれだけ発信できるか、負のイメージをいかに払拭できるかが介護業界の今後の発展に大きく影響すると思います。
市長
介護という仕事に夢を持ってもらい人材を確保していかなければ、持続可能性の観点でも厳しいものがあります。
夢という点でいえば、岡部さんはどうしてこの業界に入ろうと思いましたか。
岡部さん
子どもの頃、祖父の介護の状況を見ていたのがきっかけです。もともとは他業種の仕事をしていましたが、祖父の介護の状況が頭の片隅にあり、少しでも自分にできることはないかと思い介護業界に入りました。
市長
介護保険制度のサービス提供、報酬体系は一律ですが、サービスに込める思いや愛、情熱というのは、ご自身の経験等によって変わってくるものだと思います。特に、豊中には熱い思いを持っている人が多い印象があります。
岡部さん
他市にも多くの事業所がありますが、市長がおっしゃるように豊中は、熱く強い思いを持っている人が多いと感じています。

原田さん(副実行委員長)
介護や福祉は、一般的に健常者ではない人、支援を必要としている人に対して行われるものですが、それを他人事と思っている人が多い印象があります。怪我の痛みは本人にしかわからないのと同じで、自身がその状態にならないと不自由さはわからないと思います。身近でない人にも、誰の、何のための介護・福祉なのかを皆さんに知ってもらう必要があると思います。
そのために、子どものころから、介護や福祉が身近にあるように、私たちが啓発していく必要があると思っています。
昨日は「RUN伴」という、認知症の人や家族、医療福祉関係者などと豊中市内を一緒に走る、認知症の人の啓発運動に参加しました。市民の人と近いイベントで、手を振ってもらったり、がんばってと言ってもらったり、認知症の人たちと出会ったことがない人との顔の見えるつながりが素敵だと思いました。市民の皆さんと一緒になれるイベントがすごく良いなと思いました。
市長
今までは関係者が多数を占めていたかもしれませんが、「いきてゆくフェス」にリニューアルしたことで不特定多数の参加型になり、すごく変わってきたと思います。
今、一番の課題は認知症だと思います。家族も向き合うのが難しいことに、皆さん一緒に向き合っていただき感謝いたします。
原田さん
認知症の人も増えてきていて、また若年化も進んできている印象を持っています。一番近い家族が、認知症や介護のことを知らないため、家族の様子が変わったときに、気づくのが遅れることがあります。家族も疲弊した状態になってしまってから支援につながることが多いため、そうなる前に支援ができたら良いと思います。
本人が認知症だとわかっておられないので、こちらからアプローチをかけても納得していただけずジレンマもあります。
市長
家族は自分の親が認知症になったことを認めたくないという感情もありますし、その中に入っていくのも大変だと思います。これからは、社会全体で認知症の人とどのように向き合っていくかが大きなポイントになると思います。

村上さん
多くの人は、身内が介護の認定を受けてから介護保険制度について知ることが多いと思います。制度について何も知らず、何かあったときは事業者にすべて丸投げの方もいます。
介護業界の人材不足については、今、介護業界全体で215万人ほど労働者がいますが、高齢者人口がピークを迎える2040年には280万人ほど必要と言われており、各都道府県に3万5千人ずつ増やしていかないと、高齢者を支えることが難しくなります。
今後、家族介護が必要な時代が来ることも予想され、介護業界の人材不足は、事業者だけの課題ではなく、多くの人にとっての課題でもあります。
今のコミュニティでは「自助」にも限界があるため、「共助」として地域で今後の共通課題を共有しあえる環境が必要だと思います。介護業界の課題は当事者だけのものではなく、住んでいる豊中市民みんなの共通の課題であるということを、「いきてゆくフェス」などのイベントを通じて、しっかりと行政と手を組んで伝えつつ、正しい介護のイメージを持ってもらい、持続可能な制度にしていきたいと思っています。
市長
今年、私は国の介護給付費分科会の委員を務めていますが、このままでは人材不足によりサービス提供が継続できなくなると地方から声をあげています。経済的な賃金のベースアップも含めて、働きたいと思えるような変革がなければなりません。
私ができるのは皆さんと思いを共有し、その思いを国にあげていくこととその成果を地域で反映させることです。しっかりと地域を見ながら、介護や子育てをしながら、仕事が続けられるような社会、制度変革を求めていきたいと思います。
村上さん
業界の課題については、他業種の方と協議の場を持つようにしています。福祉事業者だけで考えると視野が狭くなってしまうので、違う目線や新たな発想を入れることが大事と思っています。特に若い人との意見交換を大切にしており、10年後に自分たちが担い手となる時代のイメージについての意見交換なども行っています。多世代、他業種とのつながりから、人材不足などの課題解消の糸口を探っています。
市長
介護のマイナスの点ばかりがクローズアップされているので、皆さんのようにかっこいい仕事だということをいかにして若い人にアピールできるかが重要だと思います。ただ前提として、処遇改善はしていかなければなりません。
村上さん
どの業種も人手不足で給料を引きあげていますが、介護事業は制度上限界があり、他業種に比べて処遇が劣り、良い仕事であっても処遇面で選択されにくい状況があります。
介護には知識と技術、人間性が求められるため、肉体、精神両面の労働があります。そのような部分を認めて評価してほしいですね。

豊中市が高齢者にとってどんなまちになってほしいか

司会
最後に、豊中市が高齢者にとってどんなまちになることを望まれるかお伺いします。
岩田さん
自分が高齢者になるときに、経済面、サポート面、身体面、医療面で、老後の心配をしなくていい世の中を、まずは豊中から作ることができないかと思っています。
岡部さん
高齢者だけでなく、多世代が気軽に相談できる場所やまちづくりを豊中市の介護福祉事業者が作りあげる。そういう意気込みでがんばっています。
原田さん
ケアマネジャーをしている中で、利用者からよく聞くのが「年をとったら外に出られへん」という声です。買い物に行きたいけれど途中で休めるベンチがない、バスに乗りたいけれどバスの車高が高く歩行器で乗るのが難しい、バスに乗ってもだれも助けてくれないなどの声を聞きます。歳を取ると一人で自立した生活はできないので、老若男女の誰もが福祉、介護を学んで、みんなで手を差し伸べられることができるまちになればいいと思っています。
村上さん
高齢者には、社会的安心面、心理的安心面でのよりどころが必要になります。地域とつながりがあり、笑顔で支え合えるようなまちになってほしいなと思います。私たち事業者が地域の中で協力できることがあれば、積極的にやっていきたいです。豊中に住んでいれば、医・介・食・住が安心ということがイメージできるまちであってほしいです。
市長
今後の人口減少を見据えた持続可能な介護のキーワードは、「社会化」と「多世代化」です。そのために「いきてゆくフェス」のように、まちへ出てみんなに見てもらう、みんなに共感してもらうというのが大切なんだと改めて認識させてもらいました。
本日は、ありがとうございました。

動画

長内市長ふれあいトーク「いつまでもイキイキと暮らせるまちへ」
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都市経営部 広報戦略課・秘書課
〒561-8501 豊中市中桜塚3丁目1番1号
電話:広報戦略課(06-6858-2029) 秘書課(06-6858-2010)

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